ビルクリーニング分野特定技能評価試験とは?
ビルクリーニング分野特定技能評価試験とは、特定技能1号「ビルクリーニング」分野の在留資格取得に必要な技能水準を測定する試験です。
厚生労働省が所管し、運営は公益社団法人全国ビルメンテナンス協会(全国ビルメンテナンス協会、略称「全ビル協」)が担当しています。
試験はCBT(コンピュータベーステスト)方式で実施され、学科試験と実技試験の両方に合格する必要があります。日本国内および主要送出し国(フィリピン・インドネシア・ミャンマー・ネパール等)で年間を通じて実施されています。
合格者はビルクリーニング分野で特定技能1号として日本での就労が可能となり、ビル等の建築物内部の清掃業務に従事できます。
具体的な意味・内容
試験は学科と実技の2部構成で、ビルクリーニング業務に必要な知識と技能を体系的に問う設計です。1号試験のほか、上位資格である特定技能2号評価試験も同協会が実施しています。
試験構成
学科試験(時間20分)と実技試験(時間30分)で構成されます。学科では清掃の基礎知識・洗剤や機材の選定・安全衛生管理等が出題され、実技ではCBT上で図やイラスト・動画を見て回答する形式でビルクリーニング作業手順を問います。
合格基準
学科・実技それぞれ満点の60%以上で合格となります。一方が60%未満の場合は不合格となるため、両セクションのバランスの取れた学習が必要です。受験後すぐに画面で結果が表示されます。
受験料
日本国内での受験料は4,400円、海外受験は30ドルです。介護・農業等他分野の特定技能試験と比べて若干高めの設定となっています。
特定技能2号評価試験
1号より上位の特定技能2号評価試験も同協会が実施しています。2号は監督指導的業務を担う水準で、合格率は1号より大幅に低く、第5回(2025年6月)が16.7%、第6回(2025年9月)が3.7%と難関試験となっています。
試験実施・運用情報
試験の実施頻度・受験会場・申込方法を整理します。日本国内の実施頻度が多く、受験機会が豊富な点が特徴です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所管省庁 | 厚生労働省 |
| 運営機関 | 公益社団法人全国ビルメンテナンス協会(全ビル協) |
| 試験方式 | CBT(コンピュータベーステスト)/委託先:ピアソンVUE |
| 試験時間 | 学科20分+実技30分(合計50分) |
| 合格基準 | 学科・実技それぞれ満点の60%以上 |
| 受験料 | 日本国内:4,400円/海外:30米ドル |
| 主な実施国 | 日本、フィリピン、インドネシア、ミャンマー、ネパール、カンボジア等 |
| 免除規定 | 技能実習2号「ビルクリーニング」修了者は試験免除 |
受験者はピアソンVUEの専用予約サイトから日時・会場を予約し、受験料を支払います。受験票はマイページからダウンロードできます。
実務上の注意点
学科と実技の両方で60%以上が必要
合格には学科と実技の両方で60%以上の得点が必要です。一方のみ高得点でも、もう一方が基準未満であれば不合格となります。バランスの取れた学習計画が重要です。
公式テキスト・サンプル問題の活用
全国ビルメンテナンス協会公式サイトで、試験対策テキスト・サンプル問題集が提供されています。試験範囲はビルクリーニング業務全般のため、清掃技術・機材・安全衛生・関係法令を網羅的に学習する必要があります。
日本語要件との並行準備
本試験合格に加え、JFT-Basic A2レベル相当またはJLPT N4以上の日本語要件を別途満たす必要があります。本試験対策と日本語学習を並行して進める計画立案が重要です。
技能実習修了者の試験免除
技能実習2号「ビルクリーニング」を良好に修了した者は、本試験と日本語要件の両方が免除されます。技能実習2号修了証または技能検定3級合格証等を立証資料として在留資格申請時に提出する必要があります。
他試験との違い
ビルクリーニング分野特定技能評価試験は、ビルクリーニング技能士(国家技能検定)と混同されやすい試験です。違いを整理します。
| 項目 | ビルクリーニング分野特定技能評価試験 | ビルクリーニング技能士(国家技能検定) |
|---|---|---|
| 主目的 | 特定技能1号の取得要件 | 国家技能検定の資格取得 |
| 受験資格 | 誰でも受験可 | 等級により実務経験年数要件 |
| 主催 | 厚生労働省(全ビル協運営) | 厚生労働省・中央職業能力開発協会 |
| 合格後の効果 | 特定技能1号の在留資格取得が可能 | 国家技能士の資格取得 |
| 受験料 | 4,400円 | 等級・地域により異なる |
特定技能評価試験は外国人材の特定技能1号取得を目的とした制度試験であり、ビルクリーニング技能士は職業能力評価のための国家技能検定です。
両者は別個の試験で、一方が他方の代替にはなりません。
よくある質問
Q. 学科のみ合格した場合、実技は次回まで持ち越せますか?
A. 持ち越しできません。学科・実技の両方を同一回の受験で合格する必要があります。
不合格となった場合、次回受験では学科・実技の両方を再受験する必要があるため、両セクションの準備を同時並行で進めることが重要です。
Q. 海外で受験できますか?
A. 受験できます。フィリピン・インドネシア・ミャンマー・ネパール等の主要送出し国で実施されており、年間を通じてほぼ毎月受験機会があります。
海外受験料は30米ドルで、ピアソンVUEの専用予約サイトから日時・会場を予約します。日本入国前に資格取得が完了するため、受入機関にとっては在留資格認定証明書交付申請を入国前に進められるメリットがあります。
Q. 受験対策の効率的な方法は?
A. 全国ビルメンテナンス協会公式の対策テキスト・サンプル問題集を中心に、ビル清掃の基本動作と機材使用法を実地で学ぶ流れが効率的です。
送出機関での実技訓練・受入予定企業での実地研修を組み合わせる方法が一般的です。日本国内の受験者は、所属するビル管理会社の社内研修や対策クラスを活用するのが標準です。
Q. 不合格時の再受験ルールは?
A. 同一テスト期間内(45日間)の再受験は不可ですが、テスト期間が変われば再受験できます。何度でもチャレンジ可能です。
不合格者は予約サイトの再受験可能日を確認して、計画的に再チャレンジする運用となります。