用語集 特定技能関連

リネンサプライ分野(特定技能)りねんさぷらいぶんや

リネンサプライ分野(特定技能)とは?

リネンサプライ分野(特定技能)とは、在留資格「特定技能」の対象となる19分野の一つで、日本のリネンサプライ業(ホテル・病院・福祉施設向けのシーツ・タオル類貸出と洗濯仕上げ業)における人材不足に対応するための分野です。

2026年1月23日の閣議決定で新たに追加された3分野の一つで、所管省庁は厚生労働省です。インバウンド観光・医療・介護の各分野を下支えする裏方産業として重要な役割を担います。

制度の運用開始は2027年4月頃を予定しており、現在は技能評価試験の整備が進められています。

業務内容は使用済みリネンの回収・工場での洗濯・機械仕上げ・納品の一連の流れで、ホテル・病院・福祉施設の運営を支える基幹サービスとして位置づけられています。

制度の背景

リネンサプライ分野の特定技能は、インバウンド観光の急速な拡大医療・福祉施設の需要増に伴うリネンサプライ業界の人材不足への対応として、2026年1月の閣議決定で新規追加されました。リネンサプライ業は裏方産業として目立ちにくいものの、ホテル・医療・介護の運営に不可欠なサービスです。

観光業の宿泊施設、医療機関、介護施設のすべてのリネン需要を支える基幹産業として、特定技能を活用した人材確保が急務となっています。施行は2027年4月予定で、現在は試験整備の段階にあります。

主な種類と要件

リネンサプライ分野での特定技能活用には、業務内容・取得要件・受入機関要件の3つを理解することが重要です。新設分野のため要件詳細は順次公表される見込みです。

① 従事できる業務

使用済みリネンの回収ホテル・病院・福祉施設等から使用済みリネン類を回収・運搬
洗濯工程大型洗濯機による洗濯・乾燥・シミ抜き等の工程
仕上げ工程機械を使ったプレス仕上げ・たたみ・包装作業
納品業務クリーニング済みリネンの仕分け・配送・納品
対象品目シーツ・枕カバー・タオル・浴衣・病衣・白衣・テーブルクロス等

業務範囲はリネンの回収から納品までの一連の流れをカバーします。リネンサプライ業では大型洗濯機・プレス機・自動仕分機などの業務用機器の操作が必要となるため、機器取扱いの技能が重要です。

② 取得要件(外国人本人)

特定技能1号リネンサプライ分野特定技能1号評価試験(2026年度中に整備予定)+日本語試験(JLPT N4以上またはJFT-Basic)
試験開始2026年中に技能試験・日本語試験開始予定
在留資格申請2027年初頭から受付開始予定
技能実習移行クリーニング職種(リネンサプライ仕上げ作業)の技能実習からの移行も想定

新設分野のため、技能評価試験は2026年中に整備が進められ、本格的な受入は2027年4月からとなる見込みです。

③ 受入機関(企業)の要件

事業者要件リネンサプライ業を営む事業者(クリーニング業法に基づく事業所等)
協議会加入厚生労働省設置のリネンサプライ分野特定技能協議会への加入が必須
雇用形態直接雇用のみ(派遣不可)
労働環境大型機器を扱う工場勤務のため、適切な安全管理体制の整備が必要
報酬日本人と同等額以上の報酬

受入機関はクリーニング業法に基づく事業所として営業しているリネンサプライ業者が中心となります。大型洗濯機械や蒸気プレス機等を使用する工場環境のため、労働安全衛生法に基づく適切な作業環境管理が求められます。

立場別の実務ポイント

受入企業(リネンサプライ業者)

機器操作の安全教育

大型洗濯機・プレス機・乾燥機などの業務用機器は労働災害のリスクがあります。母国語または平易な日本語での安全マニュアル整備、機器操作のOJT研修、定期的な安全点検が重要です。高温・湿気の作業環境に対する健康管理も配慮が必要です。

先行採用戦略

2027年4月の本格運用開始に備えて、育成就労制度の活用や受入準備を計画的に進めることが推奨されます。クリーニング職種の技能実習からの移行も想定されており、既存の技能実習生がいる事業者は移行を視野に入れた人材計画を立てます。

外国人本人

業務用クリーニング技術の習得

リネンサプライ業の業務用洗濯・仕上げ技術は家庭用クリーニングとは大きく異なります。大型機器の操作・薬剤の使用・繊維の特性を理解し、品質管理を伴う高度な業務を習得することが業務遂行の基礎となります。

類似制度との比較

比較項目リネンサプライ分野ビルクリーニング分野宿泊分野
追加時期2026年1月(運用2027年)2019年(制度創設時)2019年(制度創設時)
所管省庁厚生労働省厚生労働省観光庁(国土交通省)
業務内容リネン洗濯仕上げ建物内部の清掃フロント・接客等
対象施設リネンサプライ工場事務所・ホテル等ホテル・旅館等
関連性ホテルへの納品先関係ホテルでの清掃ホテルの運営

リネンサプライ・ビルクリーニング・宿泊の3分野は、いずれもホテル・宿泊施設の運営に関わる業務として補完関係にあります。リネンサプライは納品サイドの業務、ビルクリーニングは清掃、宿泊は接客と、業務の役割分担が明確です。

よくある質問

Q. いつから受入が始まりますか?

A. 2027年4月頃から本格的な受入が開始される予定です。2026年1月〜12月は制度設計の最終調整と技能評価試験の準備・実施機関の選定が行われ、2026年中に試験開始、2027年初頭から在留資格申請の受付が始まる見込みです。

Q. 一般のクリーニング店も対象ですか?

A. リネンサプライ分野は業務用リネン(ホテル・病院・福祉施設向け)の洗濯仕上げが中心で、一般家庭向けの個人客クリーニング店は対象外となる可能性があります。詳細な業種要件は今後公表される見込みです。

Q. 技能実習からの移行はできますか?

A. クリーニング職種のリネンサプライ仕上げ作業の技能実習生は、特定技能リネンサプライ分野への移行が想定されています。試験免除等の優遇措置が整備される見込みで、既存の技能実習生にとってはステップアップの道が開けます。

Q. 派遣雇用はできますか?

A. 詳細は今後公表されますが、原則として直接雇用となる見込みです。特定技能の派遣雇用が認められるのは農業・漁業の2分野のみで、リネンサプライ分野でも他の17分野同様に直接雇用が前提となります。

参考資料

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