建設技能人材機構(JAC)とは?
建設技能人材機構(略称JAC、英文表記Japan Association for Construction Human Resources)とは、建設分野の特定技能外国人材の受入に関する事業実施法人として、国土交通大臣により登録された一般社団法人です。
建設業者団体(議決権を持つ正会員)と賛助会員によって構成されており、建設分野の特定技能制度を運営する中核機関として機能しています。
JACは建設分野特定技能評価試験(1号・2号)の運営、受入負担金の徴収・運用、教育訓練の実施、巡回指導、海外送出機関との連携など、建設分野固有の特定技能制度全般を担当します。
建設分野で特定技能外国人を受け入れるすべての事業者は、JACに直接加入(賛助会員)または正会員団体経由で間接加入する必要があります。
主な業務・役割
特定技能評価試験の運営
建設分野特定技能1号評価試験と2号評価試験の両方を実施しています。3つの業務区分(土工・建築・ライフライン・設備)について、CBT方式で日本国内および主要送出し国で年間を通じて実施します。
受入負担金の徴収・運用
建設分野固有の受入負担金(月額12,500〜25,000円/人)を受入機関から徴収し、教育訓練・試験実施・巡回指導・送出機関連携などの事業運営費に充当します。外国人本人への負担転嫁は禁止されています。
海外送出機関との連携
建設分野の特定技能外国人を送り出す主要国の送出機関と連携し、適正な送出と受入のフローを構築します。送出機関への監督・情報共有を通じて、悪質ブローカーの排除や保証金徴収禁止の実効性確保を図っています。
教育訓練・キャリアアップ支援
受入機関向けセミナー、特定技能外国人向け技能向上訓練、2号評価試験対策講座、日本語学習支援などを提供しています。建設分野の長期定着とキャリアアップを促進する役割を担います。
関与する場面・登録要件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 一般社団法人 建設技能人材機構 |
| 英文名称 | Japan Association for Construction Human Resources(JAC) |
| 登録 | 国土交通大臣による「特定技能外国人受入事業実施法人」 |
| 会員区分 | 正会員(建設業者団体)/賛助会員(受入機関) |
| 賛助会員年会費 | 24万円 |
| 受入負担金 | 月額12,500〜25,000円/人 |
| 正会員団体経由の加入 | 建設業者団体の会員になることで間接加入可(賛助会員より低コスト) |
| 主な業務 | 特定技能評価試験運営、受入負担金徴収、海外送出機関連携、教育訓練 |
| 公式サイト | jac-skill.or.jp |
活用のメリット・選び方
建設分野特化の専門支援
JACは建設業に特化した特定技能制度のノウハウを蓄積しており、受入機関向け相談・教育訓練・トラブル対応など多面的な支援を提供しています。建設分野固有の課題(建設キャリアアップシステム連携、受入計画認定、班長への昇格支援等)に的確に対応できます。
2号移行支援
建設分野は2号への移行が認められている分野で、JACは2号評価試験対策・班長経験認定支援を提供しています。長期定着戦略の構築に有用です。
巡回指導による品質担保
JACは受入機関への定期的な巡回指導を実施しており、受入実態の確認と改善指導を行います。受入機関にとって自社の運用品質を客観的にチェックする機会となります。
中小企業向けの間接加入ルート
少人数受入の中小企業は、賛助会員直接加入(年会費24万円)よりも、JAC正会員である建設業者団体経由の間接加入のほうが低コストで済みます。所属業界団体経由の加入を検討することが推奨されます。
類似機関との違い
| 項目 | JAC | 登録支援機関 | 建設業者団体(JAC正会員) |
|---|---|---|---|
| 性格 | 国交大臣登録の事業実施法人 | 個別企業との委託契約に基づく支援 | 建設業界の自主的団体 |
| 主な機能 | 建設分野特定技能制度の運営 | 義務的支援10項目の実施 | 業界利益代表・JACへの参画 |
| 受入機関の関係 | 加入+受入負担金支払いが必須 | 支援委託は任意 | 会員加入で間接的にJAC加入可 |
よくある質問
Q. JAC加入は法令上の義務ですか?
A. 建設分野で特定技能外国人を受け入れる場合、JAC加入は事実上必須です。受入計画認定の前提条件としても機能します。
賛助会員として直接加入するか、JAC正会員である建設業者団体の会員になることで間接加入するかのいずれかが必要です。
Q. 賛助会員と正会員団体経由の加入、どちらが得ですか?
A. 受入人数が少ない中小企業は正会員団体経由のほうが低コストとなります。建設業者団体の会費で済むため、賛助会員年会費24万円より安く済みます。
大規模に受入を行う企業は、業界活動への参画度合いも考慮し、賛助会員と団体加入を併用することもあります。
Q. 受入負担金の用途は何ですか?
A. JACの教育訓練・試験実施・巡回指導・送出機関連携など、建設分野の特定技能制度運営費に充当されています。
外国人本人への負担転嫁は明確に禁止されており、受入機関の必要経費として処理されます。
Q. 巡回指導とはどのようなものですか?
A. JACが受入機関を訪問し、受入実態・労働条件・支援状況・建設キャリアアップシステム登録状況などを確認する制度です。
不適正な事案が発見された場合は是正指導が行われ、改善されない場合は受入機関の基準違反として処分対象となる可能性があります。