漁業分野特定技能協議会とは?
漁業分野特定技能協議会(漁業特定技能協議会)とは、特定技能制度における「漁業」分野の受入機関・関係団体・行政が共同で参加する協議体です。水産庁が運営主体(事務局)となり、2019年4月1日に設置されました。
受入機関は協議会への加入が必須で、2024年6月15日以降は在留資格認定証明書交付申請(COE申請)の前に協議会加入完了が義務化されています。会費は無料で、入会金・年会費とも一切不要です。
加入申請は水産庁所定の「加入申請書」「申請内容」をオンラインで提出する形で行います。加入後は証明書が交付され、在留資格申請時に提出することで受入手続きが進められます。
協議会は漁業分科会・養殖業分科会に分かれて運営されており、両分科会で漁業・養殖業それぞれの実態を踏まえた協議を行います。
主な業務・役割
制度の適正運用に関する協議
水産庁・出入国在留管理庁・関係団体・受入機関が定期的に協議会を開催し、制度運用上の課題・対応方針を議論します。法令遵守・好事例の共有・制度改正の周知も行われます。2024年6月の入管法改正・受入見込数拡大等の重要情報も協議会経由で共有されます。
漁業・養殖業分科会の運営
業態の違いを踏まえ、漁業分科会と養殖業分科会に分かれて専門的な協議を行います。漁業分科会では沿岸・沖合・遠洋漁業の特性、養殖業分科会では魚類・貝類・藻類養殖の特性に応じた議論が展開されます。
受入機関への情報提供・指導
受入機関に対する制度趣旨・優良事例の周知、法令遵守の啓発、受入動向の統計報告等を担います。漁業者は地域分散しているため、地域ごとの説明会・セミナーの開催も重要な活動です。
2号試験の実施に関する事項
2023年6月の2号対象追加に伴い、2号漁業技能測定試験の実施に関する事項も協議会で議論されます。試験の運営状況・受験者動向・合格率等のモニタリング結果が共有されます。
関与する場面・登録要件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 漁業分野特定技能協議会(漁業特定技能協議会) |
| 運営主体 | 水産庁(事務局) |
| 設立年月 | 2019年4月1日 |
| 分科会 | 漁業分科会/養殖業分科会 |
| 2号構成員(幹事) | 大日本水産会・JF全漁連・全日本海員組合・全国海水養魚協会・関係省庁・JITCO等 |
| 1号構成員 | 特定技能外国人を受け入れる漁業経営体 |
| 受入機関の加入 | 必須(COE申請の前に加入完了が必要) |
| 派遣元・派遣先の加入 | 派遣形態で受入する場合は双方が加入必須 |
| 会費 | 無料(入会金・年会費なし) |
| 5年間受入見込数 | 17,000人(令和6年4月から) |
活用のメリット・選び方
早期加入の重要性
2024年6月15日以降、協議会加入完了がCOE申請の前提条件です。漁業者は地域分散しており、加入手続きへの理解不足から申請遅延が起こる可能性があります。外国人採用を検討した時点で速やかに加入手続きを進めることが推奨されます。
派遣事業者の協議会加入
漁業分野は農業分野と並び派遣特例が認められる分野です。派遣形態で受け入れる場合は派遣元事業者と派遣先(漁業経営体)の双方が協議会に加入する必要があります。漁協系の派遣元事業者は要件確認が重要です。
情報入手のチャネル
協議会経由で水産庁・出入国在留管理庁の最新情報・統計データ・優良事例が入手できます。漁業者は地域に偏在しているため、協議会・水産庁の発表を定期的に確認することが重要です。
よくある質問
Q. 加入しないでCOE申請をするとどうなりますか?
A. 2024年6月15日以降、出入国在留管理局でCOE申請が受理されません。協議会加入は漁業分野のCOE申請における必須要件です。
申請を行う前に必ず協議会への加入を完了させ、加入証明書を取得しておく必要があります。漁業経営体は地域密着型のため、漁協・水産庁を通じた情報入手が重要です。
Q. 漁業分科会と養殖業分科会の違いは?
A. 業態の違いを踏まえた専門的協議のため、2つの分科会に分かれています。
漁業分科会では漁船操業・漁業安全等、養殖業分科会では飼育管理・水質管理等の業態固有の議論が展開されます。受入機関は所属する業態に応じた分科会の議論を参考にできます。
Q. 派遣で受入する場合の加入要件は?
A. 派遣元事業者と派遣先(漁業経営体)の双方が漁業分野特定技能協議会に加入することが必要です。
派遣元は漁協・水産業協同組合系等の要件と労働者派遣法上の許可が必要です。派遣先は派遣先責任者の選任等の要件を満たす必要があります。
Q. 受入見込数の17,000人はどのように消化されますか?
A. 漁業・養殖業の両区分の合計で5年間(令和6〜10年度)の受入見込数です。区分別の内訳は明示されていません。
従来の6,300人から約2.7倍の拡大は、漁業者の高齢化・後継者不足が深刻な状況を反映しています。受入見込数到達前であれば新規受入の制限はありません。