用語集 育成就労関連

日本語能力N4にほんごのうりょくN4

日本語能力N4とは?

日本語能力N4とは、日本語能力試験(JLPT)の5段階レベル(N1〜N5)のうち、下から2番目に位置するレベルで、「基本的な日本語を理解することができる」と公式に定義されています。

CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)のA2相当で、日常生活上の基本的なやりとりが可能な初級学習者の水準です。日本国内では公益財団法人日本国際教育支援協会(JEES)、海外では独立行政法人国際交流基金(JF)が共同主催し、年2回(7月第1日曜日・12月第1日曜日)に実施されます。

育成就労制度では、N4合格が3年終了時の到達目標であり、特定技能1号への移行要件として位置づけられます。JFT-Basic A2合格との相互認証も認められており、特定技能の日本語要件としても活用されます。

具体的な意味・内容

読む能力(A2相当)

基本的な語彙・漢字で書かれた日常生活上の身近な話題の文章を読んで理解できる水準です。簡単な掲示・案内・新聞記事の見出し・短い説明文等の理解が想定されます。職場での簡単な業務指示書・連絡事項の理解も可能となります。

聞く能力(A2相当)

日常的な場面でややゆっくり話される会話の内容がほぼ理解できる水準です。職場の同僚・上司との基本的な会話、簡単な指示の聞き取り、よくある質問への応答等が可能となります。

試験構成と時間

言語知識(文字・語彙)25分、言語知識(文法)・読解55分、聴解35分の合計115分です。N5(90分)より長く、より体系的な日本語能力が問われる構成です。

合格基準と区分基準点

総合得点は180点満点中90点以上が合格基準ですが、加えて各区分の基準点(言語知識・読解120点満点中38点以上、聴解60点満点中19点以上)をクリアする必要があります。総合得点が合格点に達しても、いずれかの区分が基準点未満なら不合格です。

関連する制度・試験概要

項目内容
正式名称日本語能力試験 N4
レベル定義基本的な日本語を理解することができる(A2相当)
主催(国内)公益財団法人日本国際教育支援協会(JEES)
主催(海外)独立行政法人国際交流基金(JF)
試験時間(合計)115分
試験科目言語知識(文字・語彙)25分/言語知識(文法)・読解55分/聴解35分
満点180点
合格点(総合)90点以上
区分基準点言語知識・読解38点以上/聴解19点以上
受験料(国内)2026年4月以降の試験から7,700円
実施頻度年2回(7月第1日曜日/12月第1日曜日)
育成就労での位置づけ3年終了時の到達目標/特定技能1号移行要件
JFT-Basic相互認証JFT-Basic A2合格と同等

実務上の注意点

区分基準点の重要性

総合得点が90点以上でも、各区分の基準点(言語知識・読解38点以上/聴解19点以上)をクリアできなければ不合格となります。バランスの取れた学習が必要で、得意分野だけに偏った対策では合格できません。

特定技能1号への移行タイミング

育成就労3年目の終了に合わせてN4合格を確実にするため、3年目の早い段階での受験が推奨されます。年2回の実施頻度のため、不合格の場合は次回試験(半年後)まで待つ必要があります。

受入機関は計画的な受験スケジュールを設定する必要があります。

JFT-Basicとの選択

JFT-BasicのA2判定(200点以上)合格でも特定技能1号の日本語要件を満たせます。JFT-BasicはCBT方式で年6回程度実施され受験機会が多いため、JLPT N4とJFT-Basic A2のどちらを選択するかは個別の状況に応じた判断が可能です。

受験料改定への対応

2026年4月以降の試験から国内受験料が7,700円に改定されました(従来7,500円)。受入機関の負担計画に反映する必要があります。複数回の受験を想定する場合、コスト計画上の影響が一定程度あります。

関連用語との違い

項目JLPT N4JLPT N5JFT-Basic A2JLPT N3
CEFR相当A2A1A2B1
育成就労での位置づけ3年終了時の目標就労前・1年経過時の目標3年終了時の代替運輸係員等で要件
試験時間115分90分CBT・約60分140分
合格点90/18080/180200点以上95/180
受験料(2026年4月〜)7,700円7,700円7,000円7,700円
実施頻度年2回年2回年6回程度(CBT)年2回

JLPT N4とJFT-Basic A2は同等の認証として扱われますが、試験形式・実施頻度が異なるため、受験者の状況に応じた選択が可能です。N3は運輸係員等の特定の業務区分で要件として設定される上位レベルです。

よくある質問

Q. JLPT N4とJFT-Basic A2はどちらを受験すべきですか?

A. どちらも特定技能1号の日本語要件を満たします。受験機会の多さを重視するならJFT-Basic、伝統的な学習体系で挑むならJLPTがおすすめです。

JFT-BasicはCBT方式で年6回程度実施され海外でも受験しやすい一方、JLPTは年2回のみですが知名度が高く合格証書の汎用性が広い特徴があります。

Q. 区分基準点未達で不合格になることはありますか?

A. はい、総合得点が合格点(90点以上)でも、いずれかの区分基準点(言語知識・読解38点以上/聴解19点以上)が未達なら不合格となります。

例えば言語知識・読解で高得点を取っても聴解が18点なら不合格です。バランスの取れた学習・対策が必須です。

Q. 育成就労3年終了時に不合格の場合は?

A. 育成就労制度では試験不合格時に最長1年の在留継続が再受験のため認められます。

JLPTは年2回のため、最大2回の再受験機会があります。受入機関は計画的な日本語学習支援を継続することが重要です。

Q. N4より上のN3を取得すると何かメリットがありますか?

A. 鉄道分野の運輸係員区分等、N3以上が要件となる業務区分への対応や、特定技能2号取得時の選択肢拡大等のメリットがあります。

長期的に日本での就労・キャリア形成を目指す場合、N3以上の取得は有利となります。介護分野の特定技能では別途介護日本語評価試験も必要です。

参考資料

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