用語集 雇用・労務関連

住居確保支援じゅうきょかくほしえん

住居確保支援とは?

住居確保支援とは、外国人労働者が日本で生活する基盤となる住居を確保するため、受入機関や登録支援機関等が行う支援活動です。

特定技能1号の義務的支援10項目の一つとして位置づけられており、受入機関(特定技能所属機関)または登録支援機関が確実に実施する義務を負います。育成就労制度(2027年4月1日施行予定)でも住居確保支援が監理支援機関の役割として引き継がれる予定です。

住居の基準として、1人当たり7.5平方メートル以上(おおむね4.5畳以上)が原則です(技能実習2号からの移行者など例外的に4.5平方メートル以上で可)。プライバシー確保と最低居住面積の確保が目的です。

2025年4月からは、地方公共団体と受入機関の協力体制を確認する「協力確認書」の提出が原則必須化され、外国人が地域社会で円滑に生活できるよう自治体との連携が強化されました。UR都市機構・公営住宅の活用も選択肢となります。

制度の背景・法的根拠

住居確保支援は入管法・特定技能基準省令に基づく義務的支援10項目の一つです。外国人労働者が日本で就労を継続するためには住居の確保が不可欠ですが、外国人特有の課題(連帯保証人不足・言語の壁・契約手続の複雑さ等)から自力での確保が困難なケースが多いため、受入機関の支援が法的義務として位置づけられています。

育成就労制度(2027年4月施行予定)では、監理支援機関が住居確保支援を含む生活支援を担います。許可申請は2026年4月15日から開始されており、生活支援義務の体制整備が重要なポイントとなっています。

主な内容と要件

① 義務的支援10項目における位置づけ

項目内容
1事前ガイダンス(3時間以上)
2出入国時の送迎
3住居確保・生活に必要な契約に係る支援
4生活オリエンテーション(8時間以上)
5公的手続等への同行
6日本語学習機会の提供
7相談・苦情対応
8日本人との交流促進
9転職支援(人員整理等の場合)
10定期面談(3か月に1回以上)・行政機関への通報

住居確保支援は10項目の第3項目で、銀行口座開設・携帯電話契約等の「生活に必要な契約に係る支援」と一体的に位置づけられています。

② 住居の基準・必要書類

項目内容
1人当たりの面積7.5平方メートル以上(おおむね4.5畳以上)
例外(技能実習2号からの移行)4.5平方メートル以上で可
プライバシー確保個室または同性のみの相部屋
必要書類在留カード・パスポート・雇用契約書・給与明細・印鑑等
協力確認書2025年4月から原則必須化(地方公共団体との協力体制確認)

住居面積の基準は重要で、過密な相部屋等は認められません。協力確認書は2025年4月からの新運用で、自治体との協力体制が住居支援の前提となります。

③ 住居確保の具体的方法

項目内容
賃貸契約のサポート不動産仲介事業者の紹介・物件情報提供・同行
借上げ社宅・寮受入機関が借上げて入居させる方式
連帯保証人代行受入機関が連帯保証人になる、または保証会社契約手続支援
多言語対応の通訳契約時の通訳支援
UR都市機構永住者・特別永住者・中長期在留者で利用可能
公営住宅多くの自治体で外国人入居可(在留資格把握を厳格化)

住居確保の方法は複数あり、外国人本人の希望・受入機関の事情に応じて選択します。借上げ社宅は管理がしやすい一方、本人の自由度が制限される側面もあります。

立場別の実務ポイント

受入機関の体制整備

受入機関は不動産仲介事業者との連携・借上げ社宅の確保・連帯保証人代行の体制整備が必要です。多言語対応の業者・GTN等の外国人特化型保証会社の活用も重要です。住居面積の基準(1人当たり7.5平方メートル以上)を確実に満たす必要があります。

2025年4月協力確認書

2025年4月から「協力確認書」(地方公共団体と受入機関の協力体制を確認)の提出が原則必須化されました。外国人が地域社会で円滑に生活できるよう自治体との連携が強化されており、受入機関は自治体の多言語サポートデスク等の活用が推奨されます。

育成就労での監理支援機関の役割

育成就労制度(2027年4月施行予定)では監理支援機関が住居確保支援を含む生活支援を担います。許可申請は2026年4月15日から開始されており、生活支援義務の体制整備が許可要件として重要なポイントとなっています。

UR都市機構・公営住宅の活用

UR賃貸住宅は永住者・特別永住者・中長期在留者であれば申込可能で、連帯保証人不要・敷金のみで入居できる利点があります。公営住宅も多くの自治体で外国人入居可ですが、国土交通省は2025年に在留資格把握を全国自治体に通知し運用を厳格化しました。自治体の多言語サポートデスク(愛知県は7言語対応等)も活用できます。

類似制度との比較

項目住居確保支援給与口座開設支援生活オリエンテーション
義務的支援10項目内含まれる(第3項目)含まれる(第3項目の一環)含まれる(第4項目)
主な内容賃貸契約・社宅手配銀行口座開設の同行制度・生活ルール説明
必要時間数時間〜数日1〜2時間(同行)最低8時間
多言語対応必須必須必須
協力確認書2025年4月から原則必須

住居確保支援は義務的支援10項目の中で最も実務的に手間のかかる支援の一つです。給与口座開設支援・生活オリエンテーション等と一体的に整備することで、外国人材の生活基盤を確立できます。

よくある質問

Q. 住居の面積基準は厳格に適用されますか?

A. はい、1人当たり7.5平方メートル以上(おおむね4.5畳以上)が原則です。技能実習2号からの移行者など例外的に4.5平方メートル以上で可です。

プライバシー確保のため過密な相部屋等は認められません。借上げ社宅・寮を活用する場合も同基準を遵守する必要があります。

Q. 受入機関が連帯保証人になることは可能ですか?

A. はい、特定技能の住居確保支援として受入機関自体が連帯保証人となる方式も認められています。

外国人特化型保証会社(GTN等)の活用も一般的です。育成就労制度では監理支援機関がこの役割を担うことが想定されます。

Q. 2025年4月の協力確認書とは何ですか?

A. 地方公共団体と受入機関の協力体制を確認する書類で、2025年4月から原則必須化されました。

外国人が地域社会で円滑に生活できるよう自治体との連携を強化する目的です。受入機関は自治体の多言語サポートデスク等を活用することが推奨されます。

Q. UR賃貸住宅は外国人でも借りられますか?

A. 永住者・特別永住者・中長期在留者であれば申込可能です。連帯保証人不要・敷金のみで入居できる利点があります。

所得基準等の入居要件があるため事前確認が必要です。公営住宅も多くの自治体で外国人入居可ですが、2025年から在留資格把握が厳格化されています。

参考資料

用語集
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