用語集 雇用・労務関連

特定技能外国人の転職手続きとくていぎのうがいこくじんのてんしょくてつづき

特定技能外国人の転職手続きとは?

特定技能外国人の転職手続きとは、特定技能外国人が受入機関を変更する際に必要となる一連の手続きです。技能実習と異なり、特定技能制度では本人意向による転職が可能で、同一の特定産業分野内・同一業務区分内であれば試験再受験は不要です。異なる業務区分への転職時は技能試験・日本語試験の合格が必要となります。

転職時には、在留資格変更許可申請(受入機関変更で指定書も変更されるため必要)、本人による「契約機関に関する届出」(14日以内)受入機関による「特定技能雇用契約の終了又は締結に係る届出書」(14日以内)が必要です。書類準備1〜2週間、申請から許可まで3週間〜1ヶ月半程度かかります。

受入機関都合の解雇等で「過去1年以内の非自発的離職」が発生した場合、企業は1年間新たな特定技能外国人を受け入れられないペナルティがあります。登録支援機関の義務的支援10項目には「転職支援」も含まれます。

必要になる場面

本人意向による転職時

労働条件への不満・キャリアアップ希望・家族事情等で本人が転職を希望する場合に行います。同一業務区分内であれば試験再受験不要で転職可能です。本人がハローワーク・人材紹介・自己探索で求職活動を行い、転職先と新たな雇用契約を締結します。

受入機関都合による離職時

受入機関の経営悪化・倒産・人員整理等による解雇時には、登録支援機関による義務的支援10項目の「転職支援」が実施されます。求職先の紹介・推薦状作成・有給休暇付与・行政手続情報の提供等が含まれます。

業務区分変更を伴う転職時

異なる業務区分への転職時は新区分の技能試験・日本語試験の合格が必要です。例えば飲食料品製造業から建設への転職等です。試験合格後に在留資格変更許可申請を行います。

申請・取得の手順

  1. 本人が転職先を見つけ、新たな受入機関と特定技能雇用契約を締結する。
  2. 新受入機関は協議会加入・支援計画作成等の準備を完了する。
  3. 本人が「契約機関に関する届出」を契約終了日・新規契約締結日から14日以内に出入国在留管理庁へ提出する。
  4. 旧・新受入機関がそれぞれ「特定技能雇用契約の終了又は締結に係る届出書」(参考様式第3-1-2号)を14日以内に提出する。
  5. 本人または新受入機関が在留資格変更許可申請を行う(指定書の企業名・分野・業務区分変更のため必要)。
  6. 申請から許可まで3週間〜1ヶ月半程度。許可後に新たな在留カードと指定書が交付される。

注意点・よくある失敗

14日以内の届出義務

本人の「契約機関に関する届出」と受入機関の「特定技能雇用契約の終了又は締結に係る届出書」はいずれも14日以内の提出義務です。本人の届出を怠ると以後の在留資格変更申請が認められない場合があります。受入機関の届出漏れは30万円以下の罰金の対象です。

「過去1年以内の非自発的離職」ペナルティ

受入機関都合(解雇・経営悪化等)による離職者を発生させた企業は、過去1年以内に非自発的離職者を発生させたとして1年間新たな特定技能外国人を受け入れられないペナルティが課されます。

非自発的離職に該当しないケースは定年退職・自己責の解雇・契約期間満了・自発的離職です。安易な解雇は将来の人材確保に重大な影響を与えます。

在留資格変更許可申請

受入機関の変更時は指定書(企業名・分野・業務区分が記載)も変更されるため、在留資格変更許可申請が必要です。書類準備1〜2週間、申請から許可まで3週間〜1ヶ月半程度かかります。許可前に新業務に従事すると不法就労となるリスクがあります。

登録支援機関の転職支援義務

受入機関都合の離職時は登録支援機関が義務的支援10項目の「転職支援」を実施します。求職先の紹介・推薦状作成・有給休暇付与・行政手続情報の提供等が含まれます。受入機関都合の解除では他の特定技能人材の継続雇用もできないため、登録支援機関の役割が重要となります。

類似書類との違い

項目特定技能の転職育成就労の転籍(2027年4月〜)技能実習の転籍
本人意向可能本人意向で可(要件あり)原則不可
就労期間要件なし1〜2年(分野別)
試験要件同一業務区分なら不要技能基礎級+日本語A1必須
業務区分同一業務区分内同一業務区分内
非自発的離職ペナルティ過去1年以内で1年禁止同様の規定見込み

特定技能の転職は要件が比較的緩く本人意向で柔軟に転職可能ですが、育成就労の転籍は就労期間要件・試験要件があり、より限定的です。技能実習は原則転籍不可で、両制度との大きな違いです。

よくある質問

Q. 在留資格変更許可申請は必須ですか?

A. はい、受入機関変更で指定書(企業名・分野・業務区分)も変更されるため必須です。

申請から許可まで3週間〜1ヶ月半程度かかります。許可前に新業務に従事すると不法就労となるリスクがあるため、許可取得後に就労開始することが原則です。

Q. 「非自発的離職」とは何ですか?

A. 受入機関都合(解雇・経営悪化等)による離職を指します。定年退職・自己責の解雇・契約期間満了・自発的離職は該当しません。

過去1年以内に発生した受入機関は1年間新たな特定技能外国人を受け入れられないペナルティがあります。安易な解雇は将来の人材確保に重大な影響を与えます。

Q. 異なる業務区分への転職はできますか?

A. 可能ですが、新区分の技能試験・日本語試験の合格が必要です。

例えば飲食料品製造業から建設への転職等は、新業務区分の技能試験合格を経て在留資格変更許可申請を行います。同一業務区分内であれば試験再受験は不要です。

Q. 登録支援機関の転職支援とは?

A. 受入機関都合の離職時に登録支援機関が義務的支援10項目の一つとして実施する支援です。求職先の紹介・推薦状作成・有給休暇付与・行政手続情報の提供等が含まれます。

本人意向の自発的転職時は基本的に登録支援機関の義務ではありませんが、生活オリエンテーション等の継続的な支援は引き続き必要です。

参考資料

用語集
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