用語集 多文化共生・社会統合

外国人との共生社会ロードマップがいこくじんとのきょうせいしゃかいろーどまっぷ

外国人との共生社会ロードマップとは?

「外国人との共生社会ロードマップ」(正式名称:外国人との共生社会の実現に向けたロードマップ)は、政府全体での外国人共生施策を体系化した中長期計画です。

2022年6月14日に「外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議」で当初版が決定済で、令和8年度(2026年度)までを対象期間とし、3つのビジョン(①安全・安心な社会、②多様性に富んだ活力ある社会、③包摂的な社会)と4つの重点事項を掲げています。

4つの重点事項は①円滑なコミュニケーション、②外国人に対する情報発信・相談体制、③ライフステージ・ライフサイクルに応じた支援、④共生社会の基盤としての法令の遵守と取締り、です。

2023年度・2024年度に一部変更を実施済で、2025年6月6日の第22回関係閣僚会議で「令和7年度一部変更」決定済、計画期間終了(2026年度末)を控え後継計画への移行が議論されています。

育成就労制度(2027年4月1日施行予定)施行と密接に連動した政策枠組みです。

ロードマップの構成と4つの重点事項

①円滑なコミュニケーション

日本語教育の総合的体制整備が中核です。地域日本語教育・登録日本語教員制度・「日本語教育の参照枠」普及・JFT-Basic判定対応拡大(2026年8月A1・A2.1判定開始予定)などが含まれます。育成就労施行に向けた段階要件達成の制度的基盤です。

②外国人に対する情報発信・相談体制の強化

FRESC(外国人在留支援センター)等の活用と、外国人在留総合インフォメーションセンター(17言語対応)、地域の一元的相談窓口(111自治体超)などを通じた相談体制の強化が進められています。多言語生活情報提供・防災情報の多言語化も含まれます。

③ライフステージ・ライフサイクルに応じた支援

乳幼児期から高齢期までのライフステージに応じた支援が体系化されています。子の教育保障(母語支援員・日本語指導補助者)、就労期のキャリア形成支援、家族帯同者の生活支援、高齢期の介護・年金など、多面的な施策を統合的に推進します。

④共生社会の基盤としての法令遵守と取締り

在留管理基盤の強化、啓発、統計整備が中心です。不法就労助長罪厳罰化(2025年6月施行済)、特定在留カード運用開始予定(2026年6月)、日本版ESTA(JESTA)導入目標(令和10年度・2028年度中)など、法令遵守の徹底が政策的に推進されています。

ロードマップの基本情報

項目内容
正式名称外国人との共生社会の実現に向けたロードマップ
当初版決定2022年6月14日「外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議」(施行済)
計画期間令和8年度(2026年度)まで
3つのビジョン①安全・安心な社会/②多様性に富んだ活力ある社会/③包摂的な社会
4つの重点事項円滑なコミュニケーション/情報発信・相談体制/ライフステージ支援/法令遵守と取締り
2024年度一部変更22件の工程表見直し、30件のKPI指標見直し実施済
2025年6月6日令和7年度一部変更総施策数105件、日本語教育都道府県主体化、共生月間創設、学校での異文化理解教育充実
後継計画計画期間終了(2026年度末)に伴い議論中

ロードマップは政府全体での外国人共生政策の体系的指針として機能し、年度ごとの一部変更を通じて継続的に更新されています。2026年1月23日の「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」決定により、新たな政策枠組みへの再編が進んでいます。

最新動向(2024-2026年)

2024年度令和6年度一部変更

令和6年度(2024年度)一部変更では、22件の工程表見直し、30件のKPI指標見直しが実施済です。施策の実施状況を踏まえた継続的な改善が制度化されています。

2025年6月6日令和7年度一部変更

2025年6月6日、第22回関係閣僚会議で「令和7年度一部変更」決定済。総施策数105件、日本語教育の都道府県主体での体制強化、共生月間の創設、学校での異文化理解教育の充実が新たに盛り込まれました。

2026年1月23日新政策枠組みへの再編

2026年1月23日、「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」決定済に伴い、ロードマップは新たな政策枠組みへと再編される動きが進んでいます。「共生」に「秩序」概念を加えた政策統合が進められています。

計画期間終了と後継計画

計画期間終了(2026年度末・令和8年度末)を控え、後継計画への移行が議論されています。育成就労施行(2027年4月1日施行予定)と連動した次期計画の策定が進む見込みです。

受入企業との関係

日本語教育機会の提供義務化の流れ

ロードマップに基づき、受入企業の日本語教育機会の提供義務化の流れが強化されています。育成就労施行に向けて、認定日本語教育機関等での教育機会提供が要件化される見通しです。

ライフステージ支援への配慮

家族・子育て世代への配慮が重視されており、受入企業は家族帯同者の生活支援・子の教育環境整備などを意識した人材戦略が求められます。長期定着型の人材確保に直結します。

自治体・国際交流協会との連携

都道府県主体の日本語教育体制構築、相談窓口の多言語化に伴い、自治体・国際交流協会との連携が一段と重要となっています。地域レベルでの包括的支援体制の構築が、企業の人材戦略の基盤となります。

育成就労施行への対応

ロードマップは日本語段階的能力向上の制度的土台として機能します。育成就労制度の段階要件(入国時A1→1年後N4→移行時N4)達成に向けた、企業と地域の連携した支援体制構築が求められます。

よくある質問(FAQ)

Q. ロードマップの計画期間はいつまでですか?

A. 令和8年度(2026年度)までが計画期間です。計画期間終了を控え、後継計画への移行が議論されています。2027年4月施行予定の育成就労制度と連動した次期計画の策定が進む見込みです。

2026年1月23日決定の「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」とともに、政府全体の外国人共生政策が新たな段階に移行しつつあります。

Q. ロードマップの4つの重点事項とは?

A. ①円滑なコミュニケーション(日本語教育)、②外国人に対する情報発信・相談体制、③ライフステージ・ライフサイクルに応じた支援、④共生社会の基盤としての法令遵守と取締り、の4つです。

これら4本柱が政府の外国人共生政策の中核を構成しており、関連省庁の施策が体系的に統合されています。

Q. 令和7年度一部変更の内容は?

A. 2025年6月6日決定の令和7年度一部変更では、総施策数105件となり、日本語教育の都道府県主体での体制強化、共生月間の創設、学校での異文化理解教育の充実が新たに盛り込まれました。

地域レベルでの実装力強化と、多文化共生に対する社会全体の理解促進が重点テーマとなっています。

Q. 受入企業はロードマップをどう活用できますか?

A. ロードマップの4つの重点事項を参考に、社内の外国人材支援戦略を構築できます。日本語教育機会の提供、生活相談体制、家族支援、法令遵守の徹底など、政府政策と整合した包括的支援体制が求められます。

自治体・国際交流協会・地域日本語教室・登録日本語教員などとの連携を組み合わせることで、効率的かつ効果的な支援体制を構築できます。

Q. 育成就労施行とロードマップの関係は?

A. ロードマップは育成就労制度(2027年4月1日施行予定)の日本語段階的能力向上の制度的土台として機能します。入国時A1→1年後N4→移行時N4の段階要件達成を、企業・地域・教育機関の連携で支える政策枠組みです。

育成就労施行と並行して、ロードマップの後継計画策定が進んでおり、政府全体での外国人材受入・共生政策の体系化が加速しています。

参考資料

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