法務省とは?
法務省(Ministry of Justice/MOJ)とは、民事(戸籍・国籍・登記)、刑事(検察)、矯正・更生保護、人権擁護、出入国在留管理、訟務等を所管する日本の中央省庁です。1948年に法務庁として発足し、1952年に法務省となりました。
前身を含めると明治期にさかのぼる歴史ある省庁です。外国人材分野では出入国在留管理庁を外局として所管し、在留資格制度・入管法・育成就労法の運用を担う中核省庁です。
主要業務は。出入国在留管理庁を通じた出入国管理・在留管理、29種類の在留資格(特定技能・育成就労・技術人文知識国際業務・経営管理等)の認定・更新・変更、帰化・永住許可、人権擁護局による外国人の人権擁護、法務局による戸籍・国籍・登記等です。
育成就労法(2024年6月14日成立)は厚生労働省と共管で、2027年4月1日施行予定です。2026年1月23日には特定技能・育成就労の対象分野が16分野→19分野に拡大決定(リネンサプライ・物流倉庫・資源循環追加)し、育成就労産業分野は特定技能19分野から「航空」「自動車運送業」を除く17分野とされました。
主な業務・役割
出入国在留管理庁(外局)
2019年4月に旧出入国管理局を格上げして外局として設置された出入国在留管理庁を所管しています。入管法・育成就労法の運用、在留資格制度の運用、退去強制手続、難民認定等の業務を担います。外国人材政策の中核的執行機関として機能しています。
在留資格制度の運用
29種類の在留資格(特定技能・技術人文知識国際業務・経営管理・育成就労(2027年4月〜)等)の認定・更新・変更を管轄します。在留資格認定証明書(COE)交付、在留カードの発行も担当します。受入機関にとって最も関わりの深い業務領域です。
帰化・永住許可
帰化は法務大臣の権限で、法務局・地方法務局が窓口です。永住許可は在留資格の一種として出入国在留管理庁が審査します。長期在留外国人のキャリアパスとして重要な制度を運用しています。
人権擁護局・法務局
人権擁護局(1947年12月設置)は人権侵犯事件の調査・人権相談・外国人の人権擁護を担当します。法務局は全国に8つの法務局と地方法務局を配置し、戸籍・国籍・登記・人権相談を実施しています。外国人材の人権保護・婚姻・出生届等の手続きで関わります。
関与する場面・基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 法務省(Ministry of Justice) |
| 略称 | MOJ |
| 設立沿革 | 1948年法務庁→1949年法務府→1952年法務省 |
| 主な所管 | 民事・刑事・出入国在留管理・人権擁護等 |
| 外局 | 出入国在留管理庁(2019年4月設置) |
| 育成就労法 | 厚労省と共管/2027年4月1日施行予定 |
| 在留資格 | 29種類 |
| 2026年1月23日決定 | 特定技能16→19分野に拡大 |
| 新規追加3分野 | リネンサプライ・物流倉庫・資源循環 |
| 育成就労17分野 | 特定技能19分野から航空・自動車運送業除く |
活用のメリット・選び方
出入国在留管理庁との連携
受入機関は法務省の外局である出入国在留管理庁を通じて在留資格手続きを行います。所在地管轄の地方出入国在留管理局(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・高松・福岡)が窓口となります。2026年1月の在留申請オンラインシステム改修により電子申請がより便利になっています。
在留資格別の対応
29種類の在留資格は活動類型・在留期間・家族帯同可否等が異なります。受入機関は外国人材のキャリアパス(育成就労3年→特定技能1号5年→特定技能2号無制限)を見据えた在留資格管理が必要です。在留期間更新・在留資格変更等の手続きを計画的に進めることが重要です。
育成就労法施行への対応
2027年4月1日の育成就労法施行に向けて、法務省・厚労省共管で制度設計が進んでいます。2026年4月15日の監理支援機関許可申請開始、2026年9月1日の育成就労計画認定申請開始等のスケジュールに沿った準備が必要です。
人権擁護局の活用
外国人材の人権侵害事案が発生した場合、人権擁護局・法務局の人権相談窓口を活用できます。受入機関は外国人材へ法務局の人権相談窓口を案内し、トラブル予防・早期対応に活用することが推奨されます。
類似機関との違い
| 項目 | 法務省 | 厚生労働省 | 外務省 |
|---|---|---|---|
| 主な役割 | 出入国管理・在留資格 | 労働行政・社会保障 | 外交・在外公館 |
| 外国人雇用 | 在留資格・入管法 | 労働基準・社会保険 | 査証発給・送出国連携 |
| 育成就労法 | 共管 | 共管 | 関係省庁 |
| 主な外局 | 出入国在留管理庁 | - | - |
| 主な業務 | 在留資格申請・帰化・人権 | 労働行政・年金・医療 | 査証・国際協定 |
法務省は出入国管理・在留資格の中核省庁、厚生労働省は労働行政・社会保障、外務省は外交・査証発給と、それぞれ役割が異なります。外国人材政策では法務省(出入国在留管理庁)と厚生労働省が共管で運営する制度が中心です。
よくある質問
Q. 出入国在留管理庁との関係は?
A. 出入国在留管理庁は法務省の外局で、2019年4月に旧出入国管理局を格上げして設置されました。
入管法・育成就労法の運用、在留資格制度の運用、退去強制手続、難民認定等を担当します。外国人材政策の中核的執行機関です。
Q. 在留資格は何種類ありますか?
A. 29種類の在留資格があります。特定技能・技術人文知識国際業務・経営管理・育成就労(2027年4月〜)等が外国人材分野で関連します。
活動類型・在留期間・家族帯同可否等が異なるため、受入機関は外国人材の状況に応じた在留資格管理が必要です。
Q. 育成就労17分野とは?
A. 2026年1月23日決定で、育成就労産業分野は特定技能19分野から「航空」「自動車運送業」を除く17分野とされました。
新規追加3分野(リネンサプライ・物流倉庫・資源循環)も育成就労の対象に含まれます。実際の運用開始は2027年見込みです。
Q. 人権擁護局の役割は?
A. 1947年12月設置で、人権侵犯事件の調査・人権相談・外国人の人権擁護を担当します。
法務局は全国に8つの法務局と地方法務局を配置し、戸籍・国籍・登記・人権相談を実施しています。外国人材の人権保護の重要な窓口です。
参考資料
- [1] 法務省 公式サイト
- [2] 出入国在留管理庁
- [3] 出入国在留管理庁「育成就労制度の制度概要・関係法令」
- [4] 法務省 人権擁護局