用語集 技能実習関連

技能評価試験ぎのうひょうかしけん

技能評価試験とは?

技能評価試験とは、外国人技能実習制度において、技能実習生の技能習得状況を測定する試験のうち、職業能力開発促進法に基づく「技能検定」でカバーしきれない職種を対象に、業界団体等が実施する評価試験の総称です。技能検定と並んで、技能実習1号→2号、2号→3号への移行に必要な技能要件の証明手段となります。

等級は初級・専門級・上級の3段階で、それぞれ技能検定の基礎級・随時3級・随時2級に相当します。所管は厚生労働省で、運営は職種ごとの業界団体(建設業の建設技能人材機構、農業の全国農業会議所など)が担います。

具体的な意味・内容

技能検定との関係

技能検定は職業能力開発促進法に基づく国家技能評価制度で、すべての職種を対象とするわけではありません。技能検定の対象外職種について、技能実習生の評価機会を提供するために業界団体等が実施するのが「技能評価試験」です。両試験は技能実習法上、同等の効力を持ちます。

3つの等級

初級(基礎的技能水準)、専門級(中級水準)、上級(上級水準)の3段階で構成されます。技能実習1号修了時に初級、2号修了時に専門級、3号修了時に上級の合格が望ましい運用となっています。

移行要件としての位置づけ

技能実習1号から2号への移行には基礎級または初級の合格、2号から3号への移行には随時3級または専門級の合格が必須です。試験不合格では次段階への移行はできず、帰国となります。

実施機関

職種ごとに業界団体等が実施します。例えば建設関係はJAC(建設技能人材機構)、農業は全国農業会議所、漁業は大日本水産会など、各業界団体が試験設計・実施・合否判定を担います。

関連する法律・制度

項目内容
根拠法令外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(技能実習法)
所管省庁厚生労働省
運営機関職種ごとの業界団体等(JAC、全国農業会議所、大日本水産会など)
等級初級/専門級/上級の3段階
対応する技能検定初級=基礎級/専門級=随時3級/上級=随時2級
移行要件(1号→2号)基礎級または初級の合格
移行要件(2号→3号)随時3級または専門級の合格
受検手続支援外国人技能実習機構(OTIT)が支援

実務上の注意点

技能検定との混同に注意

「技能評価試験」と「技能検定」は別制度です。受検する職種により、どちらの試験を受けるかが決まります。実習計画認定時に職種に対応する試験種別が指定されるため、受入機関は把握しておく必要があります。

受検手続支援の活用

OTITが提供する受検手続支援を活用することで、申請書類作成・受検会場手配などの事務負担が軽減されます。実習計画認定後速やかに申請することが推奨されます。

不合格時の対応

初級不合格の場合は2号への移行不可となり、技能実習1号修了時点で帰国となります。事前の練習・対策学習が重要で、業界団体や監理団体が試験対策研修を提供しているケースもあります。

特定技能への移行との関係

技能実習2号を良好に修了した場合(=専門級または随時3級合格)、関連する特定技能分野へ移行する際に技能試験・日本語試験が免除されます。技能実習を経た特定技能取得の主要な利点です。

技能検定との違い

項目技能評価試験技能検定
根拠法令技能実習法職業能力開発促進法
運営主体業界団体等都道府県職業能力開発協会・中央職業能力開発協会
等級表記初級・専門級・上級基礎級・随時3級・随時2級・3級・2級・1級
対象技能検定対象外職種原則全職種(一部除く)
技能実習法上の効力同等同等

両試験は技能実習法上は同等に扱われますが、運営主体・等級表記が異なります。受検者本人や受入機関にとっては違いを意識する必要は少なく、職種に応じて指定された試験を受験することになります。

よくある質問

Q. どの職種が技能評価試験の対象ですか?

A. 技能検定でカバーされない職種が対象です。具体的には農業・漁業・建設・介護・宿泊などの一部職種で、職業能力開発促進法に基づく国家技能検定の対象外職種について業界団体が実施しています。

所属する監理団体・実習実施者から、対象職種が技能評価試験か技能検定かの確認を受けることができます。

Q. 試験対策はどう行えばよいですか?

A. 各業界団体が公式の対策テキスト・サンプル問題を提供しています。監理団体や実習実施者が試験対策研修を実施しているケースもあります。

Q. 不合格の場合は再受験できますか?

A. 試験により再受験ルールが異なりますが、概ね再受験は可能です。ただし2号への移行期限までに合格できなかった場合は帰国となります。

Q. 受検費用は誰が負担しますか?

A. 法令上、初回受検費用は実習実施者または監理団体の負担となります。実習生本人に費用負担させることは禁止されています。

参考資料

用語集
お問い合わせ 03-5772-7338平日(10:00~19:00)
LINE