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ウズベキスタン(送出国)うずべきすたん

ウズベキスタン(送出国)とは?

ウズベキスタン(Republic of Uzbekistan)は、近年急速に在日労働者数を伸ばしている中央アジアの新興送出国です。

在日労働者数は推定5,000〜8,000人程度、在留外国人は2023年末で約6,500人と労働者ランクTOP10圏外ですが、10年前の約1,000人から約6倍に増加するなど成長速度では他を圧倒します。建設・運送・製造分野を中心に、新たな主要送出国として注目を集めています。

送出を所管するのは雇用・労働関係省の対外労働移民庁(AELM:Agency of External Labour Migration)で、民間送出機関の利用、AELMとの直接契約、直接雇用のいずれも可能です。

日本との特定技能MOCは2019年12月17日に締結済で、人口約3,600万人・30歳以下が50%超の若年国家として、ロシア依存からの脱却を国家戦略として進めています。

在日ウズベキスタン人労働者の規模と特徴

急成長中の新興送出国

10年前の約1,000人から約6,500人へと約6倍に成長しており、絶対数は小さいものの増加率では主要送出国の中で群を抜きます。日本企業の人材確保チャネル多角化のニーズと、ウズベキスタン政府の出稼ぎ先多角化政策が合致した結果です。

留学が最多の在留資格

在留資格別では留学が最多(約2,366人)で、次いで技能実習・特定技能が続きます。日本語教育を受けてから技能実習や特定技能に移行するルートも形成されつつあり、ネパール型の「日本完結ルート」が芽生え始めています。

主要産業

建設、運送(自動車運送業)、製造、IT人材が中心分野です。特に運送業界での需要が顕著で、2025年9月にはウズベキスタン政府と日本企業が運送業界に特化した特定技能人材育成の国際労働協定を締結するなど、分野特化型の連携が進んでいます。

若年・親日的な人材プール

人口の50%超が30歳以下という若年層が厚い人材プールを背景に、親日的・真面目で勤勉な国民性から技能実習・特定技能の双方で受入企業からの評価が上昇しています。中央アジアならではの独自文化と勤労意欲の高さが特徴です。

送出制度の仕組みと主な機関

項目内容
主管官庁雇用・労働関係省 対外労働移民庁(AELM)
送出機関民間送出機関・AELM直接契約・直接雇用のいずれも可能
特定技能MOC2019年12月17日締結済
育成就労MOCcurrentDate時点で未締結(2026年3月暫定送出機関リスト対象外)
EPA協定対象外
日本語教育機関国内に約18校、JLPT・技能測定試験受験者が急増
JICAの支援「日本就労経験のブランド化」事業を継続実施
国家戦略ロシア依存(200万人以上)から脱却、出稼ぎ先多角化を推進

ウズベキスタンは送出ルートが柔軟で、直接雇用も認められている点が特徴です。AELMが運営する政府データベース経由のマッチングも可能で、ベトナム・フィリピンに比べて手続きの煩雑さは限定的です。一方、育成就労の暫定送出機関リストにはまだ含まれておらず、今後の対応動向が注目されます。

最新動向と受入実務上のポイント

ロシア依存からの脱却戦略

ウズベキスタンは伝統的にロシアへの出稼ぎが200万人以上と最大ですが、ロシア・ウクライナ情勢の不安定化を受け、出稼ぎ先の多角化を国家安全保障課題として進めています。日本・韓国・湾岸諸国などへの送出強化が政策的に推進されており、日本は重要なパートナーとして位置づけられています。

運送業界特化の国際労働協定

2025年9月、ウズベキスタン政府は運送業界に特化した特定技能人材育成の国際労働協定を株式会社Proud Partnersと締結しました。2026年1月から研修開始、定員150名が3日で充足するなど、需給双方の熱量が高いことを示す事例となっています。

日本語教育インフラの拡充

国内に日本語教育機関が約18校あり、JLPT・JFT-Basicなどの技能測定試験受験者が急増しています。JICAも「日本就労経験のブランド化」事業を継続実施し、日本ブランドの定着を支援しています。

親日的・勤勉な国民性

シルクロード文化を背景とした多元的な民族性、ロシア語・ウズベク語のバイリンガル環境、真面目で勤勉な国民性から、受入企業の評価は総じて高い水準にあります。建設・運送・製造の現場での適応力が高く、戦力化が早いという声が増えています。

他の主要送出国との比較

項目ウズベキスタンベトナムネパール
在日労働者数5-8千人(TOP10圏外)605,906人(1位)約235,500人(4位)
所管官庁AELMMOLISA/DOLABMoLESS/DoFE
送出機関任意(直接雇用も可)許可制必須任意(直接雇用も可)
特定技能MOC2019年12月2019年7月2019年3月
主要産業建設・運送・製造製造・建設・農業介護・外食・宿泊
位置づけ新興・急成長中最大送出国留学経由の急成長

ウズベキスタンは規模ではまだ小さいものの、成長速度と政府の戦略的コミットメントで他国を凌ぐポテンシャルを持ちます。ベトナム一極集中のリスクを分散したい企業にとって、運送・建設・製造分野での新たな選択肢として注目されています。直接雇用ルートが認められている点も、コスト管理の面で有利です。

よくある質問(FAQ)

Q. ウズベキスタン人材を採用するメリットは何ですか?

A. 親日的で真面目・勤勉な国民性、若年層の厚い人材プール、直接雇用も可能な柔軟な送出制度、政府レベルでの送出戦略推進などが主なメリットです。ベトナム一極集中のリスク分散にも有効です。

建設・運送・製造分野での適応力が高く、戦力化が早いとの評価が増えています。ロシア語のバイリンガル環境を背景とした語学能力の高さも、グローバル業務での活用余地があります。

Q. ウズベキスタン人材は直接雇用できますか?

A. はい、可能です。民間送出機関の利用、AELM(対外労働移民庁)との直接契約、直接雇用のいずれも認められており、送出ルートが柔軟です。

直接雇用は本人の手数料負担軽減につながりますが、ビザ申請・在留資格手続きは煩雑なため、登録支援機関や監理団体のサポートを利用するのが実務上は効率的です。中央アジアからの直接採用は文化面のサポートも重要です。

Q. 運送業界での採用が増えているのはなぜですか?

A. 日本のドライバー不足(2024年問題)と、ウズベキスタン側の運送業人材プールの厚みが合致したためです。2025年9月の国際労働協定により、運送業界特化の人材育成が制度化されました。

2026年1月から研修が開始されており、定員150名が3日で充足するなど需給双方の熱量が高い状況です。今後、運送分野での主要供給国の一角となる可能性が高まっています。

Q. ウズベキスタン人材の宗教・文化への配慮は何が必要ですか?

A. 人口の約90%がイスラム教徒(スンニ派)であり、礼拝時間の確保、ハラル食対応、ラマダン期間中の勤務調整などが基本です。インドネシアと同様のムスリム配慮が求められます。

ただし中央アジアのムスリム文化は比較的柔軟で、現場での対応負担はそれほど大きくありません。文化的多様性を理解し、社内ガイドラインを整備することで、定着率と職場満足度が高まります。

Q. ウズベキスタンの育成就労MOCはいつ締結されますか?

A. currentDate時点(2026年5月)では未締結で、2026年3月公表の暫定送出機関リストにもウズベキスタンは含まれていません。締結時期は不透明です。

育成就労制度は2027年4月1日施行予定であり、ウズベキスタンは急成長中の新興送出国として、今後の協議対象に加わる可能性があります。AELM・出入国在留管理庁・外国人技能実習機構の発表を継続的にウォッチし、政府主導の送出強化動向を踏まえた採用戦略を立てることが推奨されます。

参考資料

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