外国人在留支援センター(FRESC)とは?
外国人在留支援センター(FRESC/フレスク)とは、日本に在留する外国人とその受入企業・地方公共団体などに対してワンストップで各種相談・支援を提供する日本政府の施設です。正式名称はForeign Residents Support Centerで、2020年7月1日に東京都新宿区四谷のコモレ四谷13階に開所しました。
外国人の共生社会実現に向けた8つの関係機関が同じフロアに入居し、相互に連携しながらサービスを提供する画期的な仕組みです。
FRESCの相談は対面・電話・オンラインで利用でき、18言語の多言語対応も整備されています。在留資格・法律トラブル・労働問題・雇用情報・ビザ相談など、外国人の在留に関わる幅広い課題を一箇所で包括的に解決できる窓口として機能しており、外国人コミュニティや受入企業にとって重要な存在となっています。
主な業務・役割
FRESCは入居する8機関が連携して、外国人の在留に関わる多様な支援を提供します。それぞれの機関が専門分野を担当することで、幅広いニーズに対応できる体制となっています。
在留手続きに関する相談
東京出入国在留管理局四谷分庁舎がFRESC内に設置されており、在留資格変更・在留期間更新・永住申請などに関する相談を受け付けます。予約制で対面またはオンラインでの相談が可能で、21言語に対応しています。東京本局の混雑を避けたい場合の便利な窓口として活用されています。
法律相談・人権擁護
日本司法支援センター(法テラス)と東京法務局人権擁護部が入居し、日本の法制度や相談窓口に関する情報提供・人権侵害事案への対応を行います。法テラスの利用は無料で、他の入居機関との同席相談も可能な連携体制となっています。
労働・雇用に関する支援
東京労働局外国人特別相談・支援室が労働条件・労働安全衛生の相談に対応し、東京外国人雇用サービスセンターが留学生・高度人材の就職支援を提供します。企業向けには日本貿易振興機構(JETRO)が高度外国人材の受入促進や対日投資に関する支援を行います。
FRESCヘルプデスク(電話相談)
2020年9月から開設された電話相談窓口(0570-011000)で、平日9:00〜17:00に利用可能です。日本語・英語・中国語・ベトナム語・韓国語・スペイン語・ポルトガル語・ネパール語・タイ語・インドネシア語・フィリピノ語・ミャンマー語・クメール語・モンゴル語・フランス語・ベンガル語・ウルドゥー語・シンハラ語の18言語に対応しています。
関与する場面・登録要件
FRESCは予約制と飛び込みの両方で利用可能です。目的に応じて適切な機関・相談方法を選ぶことで、効率的にサービスを受けられます。
| 所在地 | 東京都新宿区四谷1-6-1 コモレ四谷13階(JR四ツ谷駅前) |
|---|---|
| 開所日 | 2020年7月1日 |
| 受付時間 | 平日9:00〜17:00(土日祝・年末年始は休み) |
| 主な入居機関 | 8機関(出入国在留管理庁・東京入管・法テラス・東京法務局人権擁護部・外務省ビザ相談・東京労働局・外国人雇用サービスセンター・JETRO) |
| 多言語対応 | 対面:13言語以上(日英中韓越葡西比泰印尼ネパール泰緬)/電話:18言語 |
| 利用料金 | 無料(相談・アドバイスは原則無料、訴訟等の実費は別途) |
利用は原則予約制で、電話(0570-011000)またはインターネットから予約します。総合受付では日本語・英語・中国語を話せるスタッフが常駐し、タブレットを使用した多言語対応(翻訳アプリ・通訳アプリ)も整備されています。
飛び込みの相談も可能ですが、待ち時間が長くなる傾向があるため事前予約が推奨されます。
活用のメリット・選び方
FRESCは他の行政機関と比較して、外国人支援に特化した利便性を備えています。活用場面と目的別の選び方を整理します。
ワンストップの利便性
FRESCの最大のメリットは、複数の関連機関が同じフロアに集約されていることです。在留手続きと法律相談、雇用と労働条件などの複合的な課題がある場合、機関間での橋渡しや同席相談がスムーズに行われます。従来は複数の機関を個別に訪問する必要があった手続きが一箇所で完結する利便性があります。
多言語対応の充実
電話相談で18言語に対応している点は、他の行政窓口と比較しても極めて充実した体制です。日本語に不安がある外国人でも、母国語で相談できるため、正確な情報伝達とトラブルの根本解決につながります。
企業・地方公共団体向け支援
外国人本人だけでなく、外国人を雇用する企業や外国人支援に取り組む地方公共団体も利用対象です。JETROによる対日投資支援、東京労働局の雇用相談など、企業側の視点からの支援も充実しています。
利用時の工夫
複雑な案件では事前に論点を整理し、関連書類を持参することで効率的な相談ができます。予約時に相談内容を簡潔に伝えておくと、適切な担当機関に振り分けてもらえます。通訳が必要な場合は予約時に希望言語を伝えることが推奨されます。
類似機関との違い
FRESCは他の外国人支援窓口と役割・機能が異なります。目的に応じて最適な窓口を選ぶことで、効率的な支援を受けられます。
| 比較項目 | FRESC | 地方出入国在留管理局 | 外国人在留総合インフォメーションセンター |
|---|---|---|---|
| 性質 | ワンストップ支援拠点 | 入管業務の実施機関 | 電話相談専門 |
| 対応範囲 | 在留・労働・法律・人権等包括的 | 在留関連の申請・審査 | 在留手続きの一般問合せ |
| 予約 | 可能(予約制) | 大半が予約不要 | 電話のみ |
| 言語対応 | 18言語 | 局により異なる | 主要言語 |
| 対象 | 外国人本人・企業・自治体 | 外国人本人・取次者 | 外国人本人 |
FRESCは相談・支援のワンストップ拠点、地方出入国在留管理局は正式な申請・審査の実施機関、外国人在留総合インフォメーションセンターは電話での一般問合せ窓口です。
複合的な相談や法律トラブルの解決にはFRESC、個別の申請手続きには管轄の地方出入国在留管理局、簡単な電話確認にはインフォメーションセンターと使い分けることが効率的です。
よくある質問
Q. FRESCは誰でも利用できますか?
A. 日本に在留する外国人、外国人を雇用している・雇用を予定している企業、外国人支援に取り組む地方公共団体、留学生など、外国人の在留に関わる幅広い方が利用できます。相談料は原則無料です。
短期滞在の観光客や、日本国籍者(日本人)も含まれる相談案件には対応可能な場合があります。判断に迷う場合は電話で問い合わせることが推奨されます。
Q. 東京入管四谷分庁舎で入管の申請はできますか?
A. FRESC内の東京出入国在留管理局四谷分庁舎では、相談業務が中心で、正式な申請受付は限定的です。在留資格変更・更新などの申請は、東京本局(港区)や住所地管轄の出張所が主な窓口となります。
FRESCは事前相談・情報提供の役割が主で、正式申請前の書類確認や手続き流れの確認に活用するのが効果的な使い方です。オンライン申請の併用も推奨されます。
Q. 法テラスの相談は何回まで無料ですか?
A. 法テラスの情報提供は無料で何度でも利用できます。個別の法律相談(民事・家事事件等)については、収入・資産要件を満たす方を対象に無料法律相談(3回まで)の民事法律扶助制度があります。
訴訟代理を依頼する場合は別途費用が発生しますが、資力が一定以下の場合は弁護士費用の立替え制度も利用できます。詳細はFRESC内の法テラス窓口で確認できます。
Q. FRESCは東京以外にもありますか?
A. 現時点で東京(新宿区四谷)にのみ設置されています。地方在住の外国人は、電話相談(0570-011000)やオンライン相談で対応できる仕組みとなっています。
地方公共団体では「一元的な相談窓口」が各地に設置されており、FRESCはこれら地方窓口の職員への研修・情報提供も行っています。地方の外国人は、まず最寄りの自治体窓口に相談し、必要に応じてFRESCに繋いでもらうという利用方法が効率的です。