用語集 日本語教育・資格試験

日本語能力の証明(採用時)にほんごのうりょくのしょうめい

日本語能力の証明(採用時)とは?

日本語能力の証明(採用時)とは、外国人材採用時に応募者の日本語能力を客観的に評価するための公的試験合格証明書類および学歴証明書類の総称です。

在留資格申請(特に技人国の日本語要件証明、特定技能・育成就労の在留資格認定)と社内採用判断の両面で利用されます。2026年4月15日施行済の技人国ビザの日本語要件では、証明書類はJLPT N2合格証、BJT 400点以上スコア証、または日本の大学・専門学校卒業証書のいずれかが必要となります。

主な証明手段は、JLPT(日本語能力試験)・JFT-Basic(国際交流基金日本語基礎テスト)・BJT(ビジネス日本語能力テスト)・介護日本語評価試験などです。2026年8月からJFT-BasicがA1・A2.1判定対応開始予定で、育成就労制度(2027年4月1日施行予定)の入国時要件・段階要件の証明にも活用される予定です。

主な日本語能力証明試験

JLPT(日本語能力試験)

国際交流基金と日本国際教育支援協会が共催する最も普及した汎用試験です。N1〜N5の5段階、年2回(7月・12月)実施。技人国要件はN2、特定技能1号はN4、育成就労入国時はN5相当が基準です。世界各国で実施されており、認知度が高い試験です。

JFT-Basic(国際交流基金日本語基礎テスト)

国際交流基金運営のCBT方式の特定技能基準試験です。生活場面の日本語コミュニケーション能力を測定し、原則毎月実施されます。当日結果判明・5営業日以内の判定結果通知書発行が特長で、現地完結ルートを支える試験インフラとなっています。

BJT(ビジネス日本語能力テスト)

日本漢字能力検定協会運営のビジネス日本語特化型試験です。J5〜J1+の6段階、スコア800点満点。技人国要件をBJT 400点以上で満たせ、高度専門職ポイント制では480点以上で15点、400点以上で10点加算となります。

介護日本語評価試験

特定技能介護分野固有の試験で、30分・15問(介護のことば・会話・文書)で6割以上合格です。JLPT N4以上に加えて合格が必須となり、介護現場特有の専門用語・コミュニケーション能力を確認する試験です。

在留資格別の日本語能力要件

在留資格日本語要件
技人国(カテゴリー3・4、日本語業務)JLPT N2合格 または BJT 400点以上 または 日本の大学・専門学校卒業(2026年4月15日施行済)
技人国(カテゴリー1・2)書類提出免除
特定技能1号(一般分野)JLPT N4以上 または JFT-Basic A2相当(200点以上)合格
特定技能1号(自動車運送業)JLPT N3以上
特定技能1号(介護)JLPT N4以上 または JFT-Basic A2相当 + 介護日本語評価試験合格
育成就労入国時(2027年4月施行予定)JLPT N5相当 または JFT-Basic A1相当 または 同等以上の日本語講習受講
育成就労 特定技能1号移行時(2027年4月施行予定)JLPT N4以上 または JFT-Basic A2相当(介護は加えて介護日本語評価試験)
高度専門職ポイント加算JLPT N1または BJT 480点以上で15点、N2またはBJT 400点以上で10点加算

在留資格・業種により日本語要件が異なるため、受入企業は採用予定者の在留資格と日本語能力証明書類のマッチングを採用前段階で確認することが重要です。

2026年最新動向

2026年4月15日技人国日本語要件施行

2026年4月15日、技人国ビザの日本語要件が施行済です。証明書類はJLPT N2合格証、BJT 400点以上スコア証、または日本の大学・専門学校卒業証書のいずれかとなります。中堅・中小企業のカテゴリー3・4が新たに証明書類の提出義務を負います。

2026年8月JFT-Basic A1・A2.1判定対応開始予定

2026年8月からJFT-BasicがA1・A2.1判定対応開始予定です。スコア145〜174点でA1、175〜199点でA2.1、200〜250点でA2.2と判定されます。これは育成就労制度(2027年4月施行予定)の入国時要件(A1相当)および本人意向による転籍要件(A2.1相当が想定)の証明に活用されます。

特定技能1号要件の継続

特定技能1号は引き続きJLPT N4合格またはJFT-Basic(A2.2、200点以上)合格が要件です。介護分野はこれに加えて介護日本語評価試験合格が必須となります。

育成就労制度段階要件

育成就労制度(2027年4月1日施行予定)の段階的水準:入国時A1(N5)→1年後N4→特定技能移行時N4。介護はそれぞれ1段階上+介護日本語評価試験。受入企業はこれら段階要件の証明書類確認が必要です。

採用時の評価方法

公的試験合格証

JLPT・JFT-Basic・BJT・介護日本語評価試験などの公的試験合格証は、客観的な日本語能力評価の基準となります。在留資格申請に必要な証明書類でもあり、最も信頼性が高い評価手段です。

学歴証明(日本の大学・専門学校卒業)

日本の大学・専門学校卒業は技人国の日本語要件免除となります。海外からの留学生が日本の大学・専門学校を卒業した場合、卒業証書で日本語能力の証明が完結します。

自社独自の選考試験

面接・記述・実技などの自社独自の選考試験を組み合わせることで、業務適性の客観評価が可能です。公的試験では測れない実務的なコミュニケーション能力・専門用語理解・業務適応力などを確認できます。

業種別技能試験との組み合わせ

業種別技能試験(特定技能評価試験)と日本語試験は別建てで両方合格が必須です。日本語能力に加えて、業種特有のスキル・知識を測る試験合格が求められる構造となっています。

よくある質問(FAQ)

Q. 採用時にはどの日本語証明が必要ですか?

A. 在留資格・業種により異なります。技人国(カテゴリー3・4、日本語業務)はJLPT N2またはBJT 400点以上、特定技能1号はJLPT N4またはJFT-Basic A2相当、介護は加えて介護日本語評価試験、育成就労(2027年4月施行予定)入国時はN5相当が必要です。

採用予定者の在留資格と業務内容を確認し、必要な証明書類を採用前段階でリストアップすることが重要です。日本の大学・専門学校卒業者は学歴証明で技人国要件を満たします。

Q. 日本の大学・専門学校卒業者は試験合格証なしで採用できますか?

A. はい、技人国の日本語要件については、日本の大学・専門学校卒業証書で要件を満たすとされています。別途試験合格証は不要です。

ただし、業務適性確認のため社内選考試験(面接・記述・実技)は実施することが一般的です。実務的なコミュニケーション能力・業務適応力の確認が、採用判断の決め手となります。

Q. JFT-Basicの判定はどう変わりますか?

A. 2026年8月からA1・A2.1・A2.2の3段階判定対応が予定されています。スコア145〜174点でA1、175〜199点でA2.1、200〜250点でA2.2と判定されます。

これにより、育成就労制度(2027年4月施行予定)の段階要件(入国時A1、転籍要件A2.1)の精緻な判定が可能となります。受入企業は採用予定者のJFT-Basic判定結果を参考に、配属・教育計画を立てやすくなります。

Q. 高度専門職への移行を視野に入れた採用は?

A. JLPT N1取得者(高度専門職ポイント15点加点)または BJT 480点以上(同じく15点加点)の人材を採用することで、長期的な高度専門職取得を視野に入れた人材戦略が可能です。

高度専門職は在留期間「5年」と高度な活動範囲が認められる重要な在留資格で、グローバル展開を進める企業の中核人材獲得戦略として活用できます。

Q. 介護分野の証明書類は何が必要ですか?

A. 介護分野の特定技能では、JLPT N4以上またはJFT-Basic A2相当合格+介護日本語評価試験合格の両方が必要です。一般分野と比べて日本語要件が厳しく設定されています。

介護日本語評価試験は30分・15問の試験で6割以上合格が要件です。介護現場特有の専門用語・コミュニケーション能力を確認する試験で、利用者対応の品質を確保するために設けられています。

参考資料

用語集
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