プノンペンの町を支える「SOKEN CAMBODIA」(後編)

コラム
COLUMN
「外国人技能実習リアルタイム24時」 ー東南アジア各国からの現地報告ー ビル新聞2019年9月9日号掲載「カンボジア ビルクリーニング会社」話題。
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カンボジア プノンペンのビルメンメンテナンス会社として不動の地位を築いたSOKEN CAMBODIAは、今、新たな展開を見据えて動きはじめている。
そのひとつが、カンボジア人社員の日本派遣による研修システムだ。昨年6月から、6名のカンボジア人が、日本法人 綜合建物サービスにおいて技能実習生として実地研修に臨んでいる。年齢は20代から40代までと幅広く、なかには母国語を書けなかった社員もいるが、学歴ではなく、それまでの仕事ぶりや意気込みを評価し、第一期生を選抜した。
6人はそれぞれ茨城県下で、定期清掃業務、オフィスビルの清掃業務などの仕事に就き、現場で精力的に「日本式」を学んでいる。実習期間が終わればカンボジアへ帰国し、日本で習得した技術や考え方を管理職として他の社員に伝授してもらい、技術・サービスのレベルアップを図るという仕組みだ。 
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その背景には、これまで以上に質の高いビルメンテナンスへの需要の増大がある。経済発展に伴い、SOKEN CAMBODIAでは、プノンペンの著名ホテル、病院等、良質なサービスが必須の案件を次々と受注しているのだ。
同社はこれまで、他社を凌駕する付加価値の高い新しいサービスの提供で勝ち抜いてきた会社だ。もともと単純なコスト競争ではカンボジアの会社には勝てない。
そこで、当初は日本から現地へ日本人社員を派遣して対応することを考えた。
しかしそれではまったくコストが合わず、継続的なサービス提供という点でも見通しが不透明だ。そもそも日本国内は慢性的な人手不足の状況であり、常時人材募集を行っているといった事態が続いていた。
この苦渋の局面を打開するため生み出されたのが、技能実習制度を活用した研修システムである。その仕組みは、技能実習制度の理念である「技能・技術・知識の開発途上国への移転」、「開発途上地域の経済発展を担う人づくりに寄与すること」をまさに地でいく、双方にとって意義あるものとなった。

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綜合建物サービス 代表取締役 大野 洋平氏


綜合建物サービス 代表取締役 大野 洋平氏は、

「実習生と日々向き合いながら、手間暇かけて、しっかりと取り組めば、必ず両社にとって好循環が生まれるはず」

と語る。

「みんな日本へ来てから多くの経験を積んで、どんどん吸収しているので頼もしい」

と、既に手応えを感じているようだ。9月からは第二期生として、さらに4名の実習生の受入れが控えている。

来年、同社は、カンボジア進出10年目の節目の年を迎える。次の展開として、特定技能人材を養成するスキームやビルクリーニング研修センターの設立も構想中とのことだ。
絶えず新しい挑戦を続けてきた彼らが、次の10年へ向けて、カンボジアで何を仕掛けていくのか、これからも注目していきたい。
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(※このコラムは、ビル新聞2019年9月9日号掲載「リアルタイム外国人技能実習24時」Vol.11を加筆転載したものです。)

この記事を書いたライター
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川口 環

中央大学卒業後、TOTO株式会社を経てWebマーケティング会社 株式会社ジェイティップスを設立。約20年間多数の大手企業Webマーケティングに関与し、グロースハックさせる。昨今は、外国人技能実習の無料相談ポータルサイト「外国人技能実習360°」運営責任者として、海外送出機関のリサーチと受入企業の相談にあたっている。年間20回以上海外出張し、約150日間を東南アジア各国で活動する。