特定技能制度

資源循環

受入れ開始は2027年4月頃の予定です。対象は中間処理。まず自社が12類型に当たるかご確認ください

廃棄物処理業の人手不足は深刻で、令和6年度の有効求人倍率は5.35倍でした。2026年1月23日の閣議決定で資源循環分野が特定技能の対象に加わり、19分野になりました。環境省は令和9年(2027年)4月頃の受入れ開始を目指して準備を進めています。対象となる業務は廃棄物処分業(中間処理)で、収集運搬は含まれません。まず自社が受入れできる12類型に当たるかをご確認ください。

受入れの状況(2026年9月21日時点)

このページでは、資源循環分野で外国人材を受け入れるための条件を、環境省と出入国在留管理庁の資料にもとづいて整理します。制度全体については特定技能制度の全体像をご覧ください。

※このページの内容は2026年9月21日時点の情報です。出典は末尾の参考資料に記載しています。

項目状況
分野の追加2026年1月23日 閣議決定で追加済み
上乗せ基準告示環境省告示第36号(令和8年7月30日。公布の日から適用)
受入れ開始令和9年(2027年)4月頃の予定(環境省)
運用要領別冊未公表(環境省「詳細決まり次第お知らせします」)
特定技能1号評価試験実施機関・日程とも未公表
協議会の加入手順・受付開始日未公表
受入れ見込数1号特定技能外国人 900人(令和8年度から3年間の上限)。分野全体4,500人、うち育成就労3,600人

資源循環分野は、いますぐ採用を進められる段階ではありません。 2026年1月に追加された3分野のうち、在留資格の申請ができるのはリネンサプライ分野だけです(2026年9月21日時点)。

一方で、いまのうちに確認しておくべきことが2つあります。

  1. 自社が受入れできる12類型に当たるか(2節)。収集運搬の許可だけでは対象になりません
  2. 協議会の「優良機関認証」に備えた体制づくり(3節)。この分野だけの仕組みで、書面と実地の確認があります

1. 受入れ可能な業務区分

特定技能1号

資源循環分野の業務区分は「廃棄物処分業(中間処理)」の1つだけです。

業務区分従事する業務
廃棄物処分業(中間処理)家庭からの排出および事業活動に伴って排出される廃棄物の中間処理(廃棄物の減量化・減容化・安定化・安全化)を行う業務

一般廃棄物・産業廃棄物のどちらも対象です(環境省)。

収集運搬は業務区分に含まれません

このページでいちばん誤解が多い部分です。 業務区分は中間処理だけで、収集運搬を主たる業務とする受入れは想定されていません。

そのため、収集運搬業の許可しか持っていない事業者は、この分野で特定技能外国人を受け入れられません。

関連業務への付随的な従事

その業務に従事する日本人が通常行う関連業務に、付随的に従事することは差し支えありません。分野別運用方針は次を例に挙げています。

  • 破砕・中和・焼却等の設備操作
  • 燃え殻の集約作業

なお、収集運搬に「付随的に」従事できるかどうかは、2026年9月21日時点の公表資料では明示されていません。判断に迷う場合は環境省 環境再生・資源循環局 資源循環課(03-3581-3351 内線6856)にご確認ください。

特定技能2号

資源循環分野に特定技能2号はありません。 受け入れられるのは特定技能1号のみです。1号と2号の違いは特定技能1号と2号の違いをご覧ください。

2. 受入れできる事業者(12類型)

分野別運用方針の別添で、受入れできる事業者が12の類型として限定列挙されています。このいずれかに該当しないと受け入れられません。

表の左の「番号」は、分野別運用方針の別添に付けられている番号(1〜12)です。環境省や協議会に問い合わせるときは、この番号で照会できます。

廃棄物処理法にもとづく処分業者・認定業者

番号事業者の類型
1一般廃棄物処分業者、産業廃棄物処分業者、特別管理産業廃棄物処分業者(廃棄物処理法施行令第6条の11第2号または第6条の14第2号に掲げる者、またはこれに相当する者)
2再生利用認定業者(廃棄物処理法第9条の8第1項/第15条の4の2第1項)
3広域的処理認定業者(同第9条の9第1項/第15条の4の3第1項)およびその委託を受けて処分を業として実施する者
4無害化処理認定業者(同第9条の10第1項/第15条の4の4第1項)

各リサイクル法にもとづく認定事業者

番号事業者の類型
5容器包装リサイクル法の認定特定事業者・指定法人、またはその委託を受けて再商品化に必要な行為を実施する者
6家電リサイクル法の認定製造業者等・指定法人、またはその委託を受けて再商品化等に必要な行為を実施する者
7小型家電リサイクル法の認定事業者、またはその委託を受けて再資源化に必要な行為を実施する者
8プラスチック資源循環促進法第32条により市町村の委託を受けて再商品化を行う指定法人、またはその再委託を受けて実施する者
9同法の認定再商品化計画に従って再商品化に必要な行為を実施する者
10同法第40条第1項の認定自主回収・再資源化事業者、またはその委託を受けて実施する者
11同法第49条第1項の認定再資源化事業者、またはその委託を受けて実施する者
12再資源化事業等高度化法の認定高度再資源化事業者・認定高度分離回収事業者、またはその委託を受けて実施する者

自社が当たるか確かめる手順

  1. 手元の許可証・認定証の種類を確認する
  2. 「処分(中間処理)」の許可・認定があるかを見る。収集運搬だけでは対象になりません
  3. 委託を受けて処分を行っている場合は、委託元の認定計画等に自社が記載されているかを確認する
  4. 判断に迷う場合は、環境省または相談窓口に確認する

相談窓口:資源循環分野 外国人材受入れ支援サイトの運営事業者(一般財団法人日本環境衛生センター)/電話 044-578-1920

3. 受入企業に求められる条件

制度に共通する条件

労働関係法令の遵守、外国人への支援体制の整備、各種届出など、特定技能制度に共通する条件があります。受入れ企業に共通する要件をご覧ください。

資源循環分野に固有の条件

環境省告示第36号で、次の8点が定められています。

  1. 別添の12類型のいずれかに該当する者であること(2節)
  2. 環境大臣が設置する資源循環分野特定技能協議会の構成員であること
  3. 協議会による優良機関認証を受けた者であること
  4. 協議会において協議が調った事項に関する措置を講じること
  5. 協議会に対し、必要な協力を行うこと
  6. 環境大臣またはその委託を受けた者が行う調査・指導・情報の収集・意見の聴取などに協力すること
  7. 登録支援機関に1号特定技能外国人支援計画の全部の実施を委託する場合は、上記5・6の協力を行う登録支援機関に委託していること
  8. 本人の求めに応じ、実務経験を証明する書面(電磁的記録でも可)を交付すること

あわせて、告示第1条で労働者派遣の対象とする特定技能雇用契約を締結していないことが求められています(直接雇用に限る)。

優良機関認証(この分野だけの仕組み)

他の18分野にない、資源循環分野の最大の特徴です。

協議会が、特定技能外国人・育成就労外国人の受入れを希望する機関に対して、書面および実地による確認を行います。

  • 確認は受入れの前だけでなく、受入れ後も定期的に行われます
  • 認証されなかった場合は、受入れ要件を満たさないことになります
  • 具体的な確認事項は協議会において設定されます

認証の基準・申請方法・手数料・所要期間は、2026年9月21日時点で公表されていません。 公表され次第、このページを更新します。

現時点でできる備えは、法令遵守と労働安全衛生の体制を点検しておくことです。分野別運用方針は、転籍制限期間を2年とした理由として「十分な労働安全教育を受け、安全に配慮した作業を身に付けるため」を挙げています。安全衛生は、この分野の制度設計の前提になっています。

分野別協議会への加入

受入れ機関は、資源循環分野特定技能協議会の構成員である必要があります。

加入の手順・受付開始日は、2026年9月21日時点で未公表です(環境省「詳細決まり次第お知らせします」)。

雇用形態は直接雇用のみ

資源循環分野では、労働者派遣で受け入れることはできません(告示第1条・分野別運用方針)。

支援体制

登録支援機関に1号特定技能外国人支援計画の実施を委託することもできます。ただし全部を委託する場合は、協議会・環境省への協力を行う登録支援機関でなければなりません(告示第2条七)。

4. 外国人材に求められる要件

技能試験

試験状況
資源循環分野特定技能1号評価試験実施機関・日程は2026年9月21日時点で未公表

日本語能力

「日本語教育の参照枠」のA2.2相当以上が必要です。次のいずれかに合格していることで証明します。

  • 国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)A2.2相当以上
  • 日本語能力試験(JLPT)N4以上

試験が免除される場合

技能実習2号を良好に修了し、修得した技能と従事する業務に関連性が認められる場合は、技能試験・日本語試験が免除されます(制度共通)。

ただし、この分野に対応する技能実習の職種・作業があるかどうかは、2026年9月21日時点で確認できていません。 確認でき次第、このページを更新します。

育成就労からのルート(この分野では本命になりえます)

育成就労制度は2027年4月1日から運用が始まります。資源循環分野も対象です。

この分野は、育成就労の受入れ見込数3,600人が特定技能1号900人の4倍で、育成就労を入口とする受入れが想定されています。

  • 就労開始前:日本語A1相当以上、または認定日本語教育機関等での相当する日本語講習の受講
  • 育成就労の開始後1年経過時まで:資源循環分野育成就労評価試験(初級)+日本語A1相当以上
  • 育成就労を終了するまで:資源循環分野特定技能1号評価試験+日本語A2.2相当以上
  • 本人の意向による転籍が可能になるまでの期間(転籍制限期間):2年

転籍制限期間が1年を超えるため、受入れ側には昇給の義務があります。 育成就労の協議会が毎年設定・公表する昇給率によって、在籍する育成就労外国人の所定内賃金を1年目から2年目にかけて昇給させる必要があります。

キャリアパス

資源循環分野は特定技能1号のみで、在留期間は通算5年が上限です。

環境省は「【資源循環分野】廃棄物処分業(中間処理)育成・キャリア形成プログラム」を公表しています。育成就労1〜3年目から特定技能1号4〜8年目までを通した内容で、次のような目安が示されています。

  • 現場リーダーとして:2年以上
  • 主任・係長として:3年以上
  • 日本語:育成就労でA1相当以上 → 特定技能1号でA2.2相当以上 → さらにB1相当以上
  • 講習・資格の例:産廃処理実務者研修会(基礎コース)、一般廃棄物(ごみ)実務管理者講習、産廃処理 中間処理現場業務コース、廃棄物処理施設技術管理者講習、職長・安全衛生責任者教育、安全衛生推進者、フォークリフト運転技能講習や床上操作式クレーンの運転などの特別教育・技能講習

5. 外国人材の主な採用ルート

ルート内容資源循環分野での現状
技能評価試験の合格者を採用試験に合格した人を国内外から採用試験が未実施のため、現時点では使えません
育成就労からの移行育成就労を修了した人を採用2027年4月の制度開始以降。この分野の本命
技能実習からの移行技能実習2号修了者を特定技能へ対応する職種・作業を確認できていません
他分野・他社からの転職者資源循環分野の試験合格者を採用試験開始後
留学生からの切替え試験に合格した留学生を採用試験開始後

採用ルートの詳しい比較は特定技能人材受入の流れをご覧ください。

6. いまから準備できること

受入れ開始は2027年4月頃の予定ですが、準備は今から始められます。

  1. 自社が12類型のどれに当たるかを確認する(2節)。ここが出発点です
  2. 優良機関認証に備え、法令遵守と労働安全衛生の体制を点検する(3節)
  3. 育成就労(2027年4月開始)での受入れもあわせて検討する。この分野は育成就労の枠のほうが大きい
  4. 支援体制を自社で行うか、登録支援機関に委託するかを決める
  5. 環境省のページで、協議会・試験・運用要領別冊の公表を確認する

手続き全体の流れは特定技能の申請・準備をご覧ください。

7. 資源循環分野特有の留意点とコンプライアンス

対象は中間処理。収集運搬だけでは受け入れられない

業務区分は「廃棄物処分業(中間処理)」の1つだけです。収集運搬の許可しか持っていない事業者は対象になりません。

受入れできる事業者が12類型に限定されている

「廃棄物処理業だから対象」ではありません。分野別運用方針の別添に挙げられた12類型の限定列挙です。

協議会による書面・実地の確認がある

優良機関認証は受入れ前だけでなく、受入れ後も定期的に行われます。認証されなければ、受入れ要件を満たさないことになります。

派遣では受け入れられない

直接雇用に限られます。

安全衛生教育が制度設計の前提になっている

破砕・中和・焼却などの設備操作を伴う業務です。転籍制限期間を2年とした理由にも、労働安全教育の必要性が挙げられています。

情報が更新されたら確認する

試験・協議会・運用要領別冊は、いずれも「詳細決まり次第」とされています。環境省のページと、資源循環分野 外国人材受入れ支援サイト(https://www.s-frc.jp/ )をご確認ください。

まとめ

  • 資源循環分野は2026年1月23日に特定技能の対象に追加され、19分野になりました
  • 受入れ開始は令和9年(2027年)4月頃の予定です(環境省)。いますぐ申請できる段階ではありません
  • 業務区分は「廃棄物処分業(中間処理)」の1つだけ。収集運搬は含まれません
  • 受入れできる事業者は12類型の限定列挙です。まず自社が当たるかをご確認ください
  • 協議会による「優良機関認証」(書面・実地の確認)があります。 他の18分野にない仕組みで、受入れ後も定期的に行われます
  • 直接雇用に限られ、派遣はできません
  • 受入れ見込数は特定技能1号900人に対し、育成就労3,600人。育成就労を入口とする受入れが想定されています
  • 育成就労の転籍制限期間は2年で、1年目から2年目への昇給が義務づけられます
  • 試験・協議会・運用要領別冊の詳細は未公表です

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関連ページ

参考資料

資料発行公開・更新確認日
資源循環分野における特定技能制度及び育成就労制度環境省2026-09-21
(概要)資源循環分野の受入れについて環境省2026-09-21
分野別運用方針(資源循環分野)法務大臣・環境大臣ほか令和8年1月23日 閣議決定2026-09-21
上乗せ基準告示(特定技能・環境省告示第36号)環境省令和8年7月30日2026-09-21
【資源循環分野】廃棄物処分業(中間処理)育成・キャリア形成プログラム環境省2026-09-21
資源循環分野 外国人材受入れ支援サイト一般財団法人日本環境衛生センター2026-09-21
特定技能制度に係る制度の運用に関する基本方針・分野別運用方針・運用要領出入国在留管理庁2026-09-21
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