カンボジア王国について
カンボジアの理解を深めるために
カンボジア基本情報
カンボジア王国は東南アジアに位置します。国土面積は日本の約1/2で、西にタイ王国、東にベトナム社会主義共和国に挟まれユーラシア大陸で中国とは地続きで繋がっています。人口1,513万人、国民の90%以上がクメール語(カンボジア語)を話し、国民のほとんどが仏教徒です。
首都プノンペンから約320km離れた場所に位置するシェムリアップには、世界文化遺産に登録されているアンコールの巨大遺跡群があり、世界各地からの観光客をひきつけています。
カンボジアの経済状況
2004年から2007年までの4年間、10%を超える高い経済成長を記録。その後サブプライムローン問題に端を発した世界同時不況の影響を受け、2009年の経済成長率は0.1%まで落ち込んだものの、翌年の2010年には6.1%にまで回復し、2011年以降は7%成長を続けています。代表的な日本への輸出品・縫製品のほか、建設業やサービス業などの順調な増加により、今後も安定した経済成長が見込まれています(外務省ホームページより)。
カンボジアの教育事情
カンボジアはポル・ポト政権時代の内戦のイメージが付きがちですが、この内戦は30年以上前に終わり、国内情勢は安定しているといえます。
国民の7割が30代未満で、平均年齢が25歳程度という若い人口構成。人口数だけで見ると隣接するタイやベトナムよりは遥かに少ない人数ですが、年々増加傾向にあります。
また、ポル・ポト政権時代は学校教育を廃止していましたが、内戦終結後、校舎の建設が行われています。教育省は2014年から2018年までの教育戦力計画を発表し、人材育成が国の経済発展に欠かせない要素と位置づけ、教育への公正なアクセス、教育の質並びに教育者のリーダーシップと管理能力の向上の3つの政策を打ち上げました。その中で、幼児教育、初等教育、ノンフォーマル教育など7つのセクターの強化をうたっています。
日本とカンボジアの関係
日系企業の拠点数は270点となり、前年と比較して20.5%の大幅増加となっています(2016年10月1日現在、海外在留邦人実態調査)。そのためか、首都のプノンペンには、大型商業施設「イオンモール」やイオンの小型店「マックスバリュエクスプレス」、寿司屋、お好み焼き店など、日本でなじみのある店舗が立ち並ぶようになりました。近年では、日本の建設会社がプノンペンの国道の工事を請け負ったり、日本の審判会社がカンボジア中央銀行から事業ライセンスを取得するなどの動きが出ています。
何より、日本は1992年から続く政府開発援助(ODA)において多額の資金を援助し、カンボジアにとって最大の開発援助国であること、そしてポル・ポト時代から安定政権へ移り変わる時期を支えたUNTACで事務総長を務めたのが日本人であったことがあり、カンボジア人の日本人に対する信頼度は非常に高いといえます。
カンボジア人の性格
ポル・ポト政権時代に国内の知識人や経済人が処刑されたため、東南アジアでも著しく経済成長が遅れたカンボジア。近隣諸国のタイやベトナムと比べても経済発展が出遅れています。労働者の賃金で比べると、カンボジアの労働者の賃金はタイの5分の1、ベトナムの2分の1です。物やサービスが十分になく、若者の目も肥えていないためからか、スレた印象がまったくありません。
また、カンボジア人の多くは敬虔な仏教徒で、他人にあいさつをする時に、両手を合わせて合掌します。この時の合掌の高さで敬意を表し、目上の人や年齢が高い人には、合掌の位置が高くなります。日本人ですら忘れかけている目上の人を敬う気持ちをしっかり持っている・・このことが、カンボジアの実習生が日本に向いている最大の特徴かもしれません。